カテゴリー「Whitesnake」の35件の記事

2022年11月 1日 (火)

V.A.『IMMORTAL RANDY RHOADS - THE ULTIMATE TRIBUTE』(2015)

2015年3月3日にリリースされた、ランディ・ローズ(G/ex. OZZY OSBOURNE、ex. QUIET RIOT)のトリビュートアルバム。日本盤は同年3月25日発売。

ランディのトリビュートアルバムは、過去にオジーの楽曲のみを集めた『RANDY RHOADS TRIBUTE』(2000年)が発表されていますが、今作は1970年代のQUIET RIOT時代の楽曲も含む選曲。また、前作がピュアなHR/HM系アーティストによるものなら、今作はランディと同時代に登場したミュージシャンや活動を共にしたアーティスト、90年代以降のモダンなメタルを奏でるミュージシャンなど、より幅広さを感じさせる人選となっています。

まあとにかく、オープニングの「Crazy Train」を聴いて多くのリスナーがひっくり返るのではないでしょうか。だって、ボーカルがサージ・タンキアンSYSTEM OF A DOWN)、ギターがトム・モレロRAGE AGAINST THE MACHINE)ですからね。正統派メタルリスナーやランディを妄信的に愛する方からは非難の嵐じゃないかな(苦笑)。ただ、個人的にはサージのボーカルにはオジー愛を感じたし、トムのギターもただコピーするんじゃなくて自分らしさを貫きながらランディのスタイルを表現しようとする強い意志も伝わりましたが、いかがでしょうか。

その後も、シンガーはオジーやケヴィン・ダブロウをコピーしつつ(ほとんどティム・リッパー・オーウェンズですが。笑)、ギタリストたちはランディの印象的なフレーズを随所に残しつつ、各々の個性を発揮させる。原曲レイプだ、けしからん!と怒る気持ちもわかりますが、だったらそもそもトリビュートアルバムだのカバーアルバムだの聴かないほうがいいし、これくらい遊んでくれるから聴きがいもあるわけで。個人的にはどれくらい原曲を“壊す”かが楽しみなわけで、そういう意味では本作は……ギターに関しては及第点だけど、それ以外のパートや楽曲アレンジに関しては普通すぎるかな。

そんな中、己を突き通しまくるチャック・ビリー(TESTAMENT)による「Mr. Crowley」が、サージ歌唱の「Crazy Train」並みによかったな。この曲では、今は亡きアレクシ・ライホ(G/BODOM AFTER MIDNIGHT、ex. CHILDREN OF BODOM)の泣きまくりギターも楽しめるので、なお良し。あと、ジョエル・ホーケストラ(G/WHITESNAKE)が頑張りまくりの「Killer Girls」も悪くなかったな。

逆に、実際にオジーバンドに在籍した経験を持つガス・G.(FIREWIND)による「Goodbye To Romance」や、ブラッド・ギルス(NIGHT RANGER)による「Suicide Solution」が、ランディ云々よりも自分らしさ全開なのが笑えます。特にガス・G.、君はやりすぎだ(笑)。

まあ、あれです。こういったカバーアルバムやトリビュートアルバムはマジになりすぎないのが一番。笑いながら「お、意外と良いじゃん」「いやいや、それはないでしょ」とかツッコミ入れつつ楽しむのが、精神衛生上もっとも好ましいと思います。

なお、本作はサブスクでも配信されていますが、2015年のCD/アナログ盤と曲順が若干異なっているのでご注意を(オリジナルの曲順はこのあたりでご確認いただけます)。

 


▼V.A.『IMMORTAL RANDY RHOADS - THE ULTIMATE TRIBUTE』
(amazon:国内盤CD+DVD / 海外盤CD+DVD / 海外盤アナログ / MP3

 

2022年7月28日 (木)

BLACK SWAN『GENERATION MIND』(2022)

2022年4月8日にリリースされたBLACK SWANの2ndアルバム。

ロビン・マッコーリー(Vo/MICHAEL SCHENKER FEST、ex. McAULEY SCHENKER GROUP、ex. GRAND PRIXなど)、レブ・ビーチ(G/WINGERWHITESNAKEなど)、ジェフ・ピルソン(B/FOREIGNER、ex. DOKKENなど)、マット・スター(Dr/MR. BIGエース・フレーリーなど)というクラシックメタル界のスーパープレイヤーたちが一堂に会し、2020年に1stアルバム『SHAKE THE WORLD』を発表したBLACK SWAN。デビュー作はロビン、レブ、ジェフの3人を軸にしたもので、レコーディング直前にマットが参加するという形でしたが、今作は初めて4人が膝を突き合わせて制作したものになります。

前作リリース後の早い段階から続く2ndアルバムの制作準備に取り掛かっていたそうで、今作も再びジェフ・ピルソンのプロデュースのもと彼のプライベートスタジオでじっくりレコーディングに取り掛かったそうです。

楽曲やサウンド自体は前作の延長線上にあるもので、その完成度はより高いものへと昇華。この4人が過去に参加したバンドのサウンド……80年代のスタジアムロック/ハードロックを、2020年代のクオリティでまとめ上げたのがこのアルバムではないでしょうか。

ロビンもまもなく70歳とは思えないほどのパワフルさを見せており、「これぞハードロックシンガー!」という代表例のような歌唱を楽しむことができます。マット&ジェフのリズム隊もヘヴィ&タイトで、非常に躍動感の強いものとなっており、その上で縦横無尽に弾き倒すレブのギタープレイも圧巻の一言。4人に求める要素がバランス良く、ひとつの漏れなく凝縮された奇跡の1枚だと思います。

豪快なアメリカンハードロックを軸に、要所要所で適度な湿り気を感じさせる楽曲群も2作目とあってか、より焦点が絞れたような印象も。個人的には「Eagles Fly」みたいなシャッフルビートの楽曲、WINGERを彷彿とさせるイントロのギタープレイとカラッとしていながらも色彩豊かなリフワークが耳に残る「See You Cry」あたりは、次作への可能性を感じさせる良曲ではと思っています。

とにかくこのバンド、レブのギターリフが素晴らしい。もちろん、よくありがちなフレーズの組み合わせではあるんだけど、それでも耳に残るってことはセンスが抜群なんじゃないかな。ちょっとした工夫でここまでのものが作れるのは、これぞ職人技といったところでしょうか。さらに、メロディラインもなかなかのもので、このへんはロビン、あるいはジェフの手腕によるものが大きいのかな。

すべて80点台の高クオリティなので、あとは90点超えのキラーチューンの誕生を待つだけ。これが意外と大変なんですよね……でも、このバンドなら次のアルバムあたりで「BLACK SWANの代表曲」と誰もが納得する1曲を作ってくれるはず。その期待も込めて、(もし点数を付けるとしたら)本作には総合で90点を与えたいな。

 


▼BLACK SWAN『GENERATION MIND』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / 海外盤アナログ / MP3

 

2022年5月15日 (日)

WHITESNAKE『GREATEST HITS 2022 - REVISITED - REMIXED - REMASTERED -』(2022)

2022年5月6日にデジタルリリースされたWHITESNAKEのグレイテストヒッツアルバム。フィジカル(CDおよびアナログ盤)の海外でのリリースは6月17日、日本でのCD発売は6月21日を予定。

本作は5月10日からスタートしたWHITESNAKEの“フェアウェル・ツアー”に先駆け発表された、いわゆる“黄金期”(=Geffen Records所属期)の楽曲をまとめたコンピレーションアルバム。もともと1994年に同タイトルおよび同企画のベスト盤が発表済みですが、今回はその収録内容を見直したほか、全曲リミックス/リマスタリングを施したほか、いわゆるシングル表題曲に関しては一部楽器パートの変更&新規録音が追加されるという、いわば「過去の楽曲を今風に作り直しましたよ」的編集盤なわけです。昨今のデラックスエディションや“Red, White & Blues Trilogy”コンピ盤と同じ方向性ですね。なので、ここでは1994年盤とは完全に別モノとして考えて、話を進めたいと思います。

デヴィッド・カヴァデール(Vo)によると、本作は「オリジナルの『GREATEST HITS』をさらに発展させた作品だ。80年代や90年代のサウンドのタイムカプセルを掘り起こし、すべての曲をサウンド面で最新なものにアップデートしたんだ。オリジナルの音源を聖なる遺物として考えてくれているファンのために、オリジナルアルバムはいつも通りそのままに残しておいたよ」とのこと。いやいや、オリジナルアルバムも曲順とかいじってますやん(苦笑)。

そのほか、プレスリリースによると「“Red, White & Blues Trilogy”でも新たなサウンドを付け加えてくれたキーボーディストのデレク・シェレニアンが今回も参加しており、ここに収録されている半数以上の楽曲に新たなハモンドオルガンの音色を付け加えてくれている。彼の熱いパフォーマンスは、No.1スマッシュヒット曲「Here I Go Again」や「Fool For Your Loving」「You're Gonna Break My Heart Again」といった楽曲で聴くことができる。1989年のアルバム『SLIP OF THE TONGUE』に収録されている「The Deeper The love」や「Judgement Day」といった楽曲では、エイドリアン・ヴァンデンバーグによる新たなギターパフォーマンスも収録されている」そうで、確かにシンセやオルガンがかなり新鮮に響くアレンジですし、『SLIP OF THE TONGUE』の楽曲におけるギターリフやバッキングプレイの“スティーヴ・ヴァイが弾くオリジナルテイクとの質感の違い”はこうした差し替えによる効果だったのだと気づかされます。エイドリアン、オリジナル音源収録時は腱鞘炎でレコーディングに参加できなかった無念をこういう形で果たすことになるとは、30数年前は考えもしなかったでしょうね。

また、「これらの新たに付け加えられた要素に加え、デイヴィッド・カヴァデールは貴重品保管室を掘り起こし、オリジナルレコーディング音源には入っていなかった、ギタリスト:ジョン・サイクスによるヴィンテージなパフォーマンスを初めて今回公開している。彼のその貴重なパフォーマンスは、「Slide it In」のソロパートや「Give Me All Your Love」のリズムギターパートで聴くことができる」そう。『SLIDE IT IN』(1984年)『WHITESNAKE』(1987年)の楽曲に関しては、ギターソロにもちょっとしたニュアンスの違い、もっと言ってしまえば“オリジナルのギターソロを別の人間がコピーした”ような違和感を覚えるんですよね……このへん、リミックスの影響なのかなという気もしますが、どうなんでしょう。

あ、もうひとつ。Rhino Records企画の編集盤とはいえ、最初はこの時代のベスト盤に『FOREVERMORE』(2011年)から1曲(タイトルトラック)を追加するのはいかがなものかと思いました。しかし、「Crying In The Rain」から続き、アルバムのエンディングというポジションにこの「Forevermore」が置かれるという構成自体は、聴いてみると意外と悪くないなとも感じ、結果オーライかな。とはいえ、取ってつけた感は否めませんが。

全体を通してドライなミックスが施されたことで、オリジナルテイクにあったアリーナロック級のダイナイックさが激減しており、それを“現代的”と前向きに捉えるか、あるいは“年齢とともにショボくなった”とネガティブに受け取るか……そのへんは聴き手に委ねます。僕自身は一長一短の仕上がりで、なんとも言えないかな。ただ、アルバムごとにプロデューサーやプレイヤーの異なるあの時期=80年代の楽曲(ついでに「Forevermore」も)を、統一感を求めて再構築したという点では、非常に聴きやすい1枚だとは思いました。

今後実現するのかどうか微妙な“フェアウェル・ツアー”日本公演を前に、たまに思い出したように再生することもあるのかな……そんな1枚です。

 


▼WHITESNAKE『GREATEST HITS 2022 - REVISITED - REMIXED - REMASTERED -』
(amazon:国内盤CD / 国内盤CD+Blu-ray / 海外盤CD / 海外盤アナログ / MP3

 

2021年2月21日 (日)

JOEL HOEKSTRA'S 13『RUNNING GAMES』(2021)

2021年2月12日にリリースされたJOEL HOEKSTRA'S 13の2ndアルバム。日本盤は同年2月19日に発売。

その名の通り、JOEL HOEKSTRA'S 13は元NIGHT RANGER/現WHITESNAKEのジョエル・ホークストラ(G)によるソロプロジェクト。2015年に1作目『DYING TO LIVE』を発表しており、本作が約5年ぶりの新作となります。

前作ではラッセル・アレン(Vo/SYMPHONY X、ADRENALINE MOB)、ジェフ・スコット・ソート(Vo/SOTO、W.E.T.、SONS OF APOLLOなど)、ヴィニー・アピス(Dr/ex. BLACK SABBATH、ex. DIOなど)、トニー・フランクリン(B/ex. BLUE MURDER、ex. WHITESNAKEなど)が固定メンバーでしたが、今作ではそこに前作でのゲストメンバーだったデレク・シェリニアン(Key/BLACK COUNTRY COMMUNION、SONS OF APOLLO)を加えた編成にバージョンアップ。が、ジェフは今作ではリードボーカルではなくバック・ボーカルとしてクレジットされています(メインでまるまる1曲歌うようなことはありませんが、要所要所でジェフらしい歌声も聴こえてきます)。

実は僕、前作は聴いておりません。なので、ここは本作のみを聴いた率直な感想を書き残しておきたいと思います。

正直、ジョエルというギタリストに対する音楽的印象がほぼなく接したのですが(むしろ、NIGHT RANGERがいい感じに再浮上し始めた時期にWHITESNAKEに鞍替えしたことを根に持っており、ネガティブな印象が強かった)、オープニング「Finish Line」を聴いたときは「ああ、最近のWHITESNAKEにありそうな曲だな……『FLESH & BLOOD』(2019年)の元凶はお前か……っ!」と思ったものの、曲が進むにつれて……まあモダンなWHITESNAKE的な産業ロック調の楽曲もあるにはあるものの、それよりも本作の軸になっているのはいわゆる“メロハー(メロディックハードコア……じゃない、メロディックハードロック)”、それも欧州寄りの湿り気を残したメロハーなのかなと。4曲目「How Do You」あたりに到達して、そう感じました。

そうと気づいてからは、「Heart Attack」のような曲を聴いても「ああ、そういう北欧メロハーバンドいるよねー」と好意的に受け取ることができるように。人の印象っていい加減というか、自分の中で引っかかる点を見つけられたらあとは可能な限りポジティブに受け取ろうとするんですね、「ジョエル、本当はこういうのやりたいんだ……じゃあWHITESNAKEは出稼ぎみたいなもんか!」とか(後半は違うな)。すごく聴きやすい、良質なメロディアスハードロックをたっぷり楽しめる1枚ではないでしょうか。本当に悪い印象はないです、平均点以上の楽曲ばかりですし。聴いていて楽しいし。

でも、そこまでというのもまた事実。正直な話、「これ!」という90点超えのキラーチューンが1曲だけでもあれば、さらに良い印象なんだけど。全曲70〜80点前後。「Cried Enough For You」あたりはいい線行ってるんだけど、もう一歩なんだよなあ……もちろん、全編においてこれだけのクオリティを保てていること自体すごいことなんですけどね。ただ、加えてギタリストとしての個性も……うん。結局、ソングライターとして大成したいのか、ギタリストとして出世したいのか、そのどっちも中途半端な印象を受けてしまうんですね。だから、これだけ豪華なメンツを揃えていても、そこまでスペシャルな印象を受けない。すべてにおいて「あと一歩」と感じてしまう勿体なさ。そこだけが本当に残念です。

何も考えずに楽しむには申し分のない1枚。ただ、年間ベストクラスではないかな。好きな人にはたまらないと思いますが、僕はたまに聴くくらいで丁度よい佳作かなと。コンスタントに続けるのなら、次に期待したい。それくらいには注目を続けておきます。

(改めて読み返してみたけど、比較的ネガティブに受け取れますよね。でも、僕的にはかなりポジティブに受け取った1枚です。そもそも気に入らなかったら紹介してないですからね!)

 


▼JOEL HOEKSTRA'S 13『RUNNING GAMES』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / MP3

 

2021年2月20日 (土)

WHITESNAKE『THE BLUES ALBUM』(2021)

2021年2月19日にリリースされたWHITESNAKEの最新コンピレーションアルバム。

本作は昨年6月発売の『THE ROCK ALBUM』、11月発売の『LOVE SONGS』に続く、<Red, White and Blues Trilogy>と題した新編集によるベストアルバム三部作の最終章。Red=ラブソング、White=ロックアンセム、Blue=ブルースをテーマに選曲された楽曲群が、最新リマスター&リミックスにより新たな形に生まれ変わりまとめられています。

今作は文字通り、ブルース“寄り”の楽曲を集めたもの。WHITESNAKEでブルースナンバーといえば、それこそ70年代後半から80年代初頭の名盤たちからの楽曲を多数イメージするかと思いますが、そこは今のデヴィッド・カヴァーデイルのこと。本格的全米進出を果たす『SLIDE IT IN』(1984年)以降の作品からピックアップされた楽曲群のみで構成されており、初期の彼らに多少なりとも魅せられた身としては若干の肩透かしは否めません。

以下、収録曲の内訳です。

M-4:『SLIDE IT IN』(1984年)
M-3、13、14:『WHITESNAKE』(1987年)
M-4、6、12:『RESTLESS HEART』(1997年)
M-8:『INTO THE LIGHT』(2000年/ソロ)
M-10:『LIVE: IN THE SHADOW OF THE BLUES』(2006年)
M-2、7、11:『GOOD TO BE BAD』(2008年)
M-1、9:『FOREVERMORE』(2011年)

過去2作にあったようなアウトテイク(未発表曲)は今回皆無。『SLIP OF THE TONGUE』(1989年)からは1曲も選ばれていません。まあブルースっぽい曲、ほとんどなかったしね。入れるならせめて「Sailing Ships」かなと思ったんですけど、違ったようです(単純に収録容量の問題も大きいかと。本作は3作中もっとも少ない14曲ですが、トータルランニングは78分ありますし)。

「Give Me All Your Love」がブルースか?と問われると確かに疑問ですが、この曲をシンプルに演奏したら確かにブルースなんですよね。まあ、あの音がすべての元凶なわけなので、ここではその話題は置いておきます(苦笑)。また、個人的にはCOVERDALE・PAGEあたりからも1曲くらい選んでくれてもよかったのに、と思っていたのですが、そっちはそっちで間もなく30周年エディションの準備があるようなのでタマを残しておきたいのでしょう。

で、ザーッと通して聴いてみたのですが……ある程度納得できる、無難な戦局かなと。でも、『THE ROCK ALBUM』との違いってなんだろう?と。だって、先の「Give Me All Your Love」なんて『THE ROCK ALBUM』にも収録されているんですから、最初は何かの間違いかと思いましたよ。それ入れるんだったら、ほかにもセレクトすべき曲はあっただろ、と。「Too Many Tears」も被りっちゃあ被りですが、『LOVE SONGS』に収録されたのはカヴァーデイルのソロアルバム『INTO THE LIGHT』バージョンで、こっちは『RESTLESS HEART』バージョン。そこでカサ増しするほど曲が少ないわけじゃないでしょうに。もうちょっと3作購入する側のことも考えてほしかったな(まあ、そういうコンセプトなんだよ!と言われてしまったらそれまでですが)。

過去2作同様、今作でも録音の時代/環境/エンジニアが異なる音源を統一感の強いリミックスにより再構築。『WHITESNAKE』の音も『RESTLESS HEART』の音も、続けて聴いて違和感なく楽しめます。というか、『WHITESNAKE』のサウンドは数年前のリマスターバージョンよりも派手さが抑え気味で、個人的に好み。これはあれですかね、2000年代以降のアルバムに合わせた結果なんでしょうかね。「Steal Your Heart Away」や「If You Want Me」あたりを聴いて、そう感じました。

あと、個人的ツボはもうひとつ。終盤の4曲……「A Fool In Love」「Woman Trouble Blues」「Looking For Love」「Crying In The Rain」の流れが非常によかったこと。「A Fool In Love」はアレンジ的に「Crying In The Rain」の亜流と切り捨てることもできなくはないけど、アリーナロック期のWHITESNAKEによるブルースの解釈がよくわかる4曲ではないかと思いました。「Looking For Love」もブルースというよりはヘヴィバラードの類なんだけど、この並びで聴くと確かにブルースだなと納得させられます(フェードアウトしないエンディングも良し)。それと、肝心なのが「Crying In The Rain」。オープニングに付け加えられた音やシンセやオルガンを強調したミックス含め、どこか『SAINTS AND SINNERS』(1982年)収録のオリジナルバージョンへのオマージュが見え隠れします(ギターはジョン・サイクスのギターは相変わらずうるさいけど。笑)。

そんなわけで、三部作がこれですべて揃いました。この3枚を聴けばWHITESNAKEのすべてがわかる……わけではありません(苦笑)。世の中的なWHITESNAKEを知るにはこれでいいのかもしれませんが、真の意味でのWHITESNAKEを知りたければ、輸入盤で発売中の3枚組ベストアルバム『30TH ANNIVERSARY COLLECTION』(2008年)を手にすることをオススメして、このレビューを締めくくりたいと思います。

 


▼WHITESNAKE『THE BLUES ALBUM』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / 海外盤アナログ / MP3

 

2020年11月 9日 (月)

WHITESNAKE『LOVE SONGS』(2020)

2020年11月6日にリリースされたWHITESNAKEの最新コンピレーションアルバム。

本作は今年6月発売の『THE ROCK ALBUM』に続く、<Red, White and Blues Trilogy>と題した新編集によるベストアルバム三部作の第2弾。Red=ラブソング、White=ロックアンセム、Blue=ブルースをテーマに選曲された楽曲群が、リマスター&リミックスにより新たな形に生まれ変わりまとめられています。

第2弾の本作はRed=ラブソングということで、最初はバラードベストなのかな?と想像していたんですが、そういうことではないらしく、いろんな形のラブソングをまとめた(ってWHITESNAKEって基本ラブソングばかりですよね?)、スウィートな楽曲中心の1枚に仕上がっています。選曲範囲は『THE ROCK ALBUM』同様、『SLIDE IT IN』(1984年)以降のアルバム(デヴィッド・カヴァーデイルのソロアルバム『INTO THE LIGHT』含む)からセレクトされているので、アリーナロック調のビッグサウンドで統一感はかなり強いと思います。

以下、収録曲の内訳です。

M-6:『WHITESNAKE』(1987年)
M-2、10:『SLIP OF THE TONGUE』(1989年)
M-5、9:『RESTLESS HEART』(1997年)
M-4、11、12:『INTO THE LIGHT』(2000年/ソロ)
M-3、8:『GOOD TO BE BAD』(2008年)
M-1、13:『FOREVERMORE』(2011年)
M-7、14、15:未発表曲。『INTO THE LIGHT』アウトテイク

前作では最新アルバム『FLESH & BLOOD』(2019年)からのアウトテイクが1曲含まれていましたが、今回はソロ作『INTO THE LIGHT』からのアウトテイクが3曲も。意外と世に出ていない曲って多いんですね。あと、『SLIDE IT IN』から1曲も選ばれていないのが意外でした。

オープニングの「Love Will Set You Free」は意外な1曲でしたが(まあ、タイトルどおりラブソングですからね)、以降はミディアム/スローナンバー中心にセレクト。「Too Many Tears」は『RESTLESS HEART』バージョンではなくてソロのほうなんですね。

今回も原曲にはなかった音が加えられていたり、全体の音像を調整したりと、リミックスと称していろいろ手を加えた曲が多数存在します。耳馴染みの強い「The Deeper The Love」とか「Is This Love」とか、慣れないと驚きますよね(苦笑)。ただ、アルバムごとにエンジニアが異なることで生じたミックスやサウンドプロダクションのバラつきが、よい意味で解消されて統一感が増しているのは興味深いなと思いました。それを良しとするか否かは、聴き手によって大きく異なるでしょうが、僕は好意的に受け取っています。

気になる未発表曲ですが、M-7「With All Of My Heart」はブルージーなスローバラード。個人的には大好物だけど、この並びだと地味ですね。歌メロも変に間延びした感が強いし。M-14「Yours For The Asking」は若干アップテンポめのポップチューンで、M-15「Let's Talk It Over」は賛美歌のようなオルガンの音色が気持ち良いスローバラード。どっちもソロならではといったところでしょうか。落ち着いたトーンで歌っており、シャウトしまくってないところに好感が持てます。

今作のようなミディアム/スローナンバー中心のコンピ盤というと、過去には『UNZIPPED』(2018年)というアコースティック主体の作品との共通点も多数見受けられますが、僕としては今作のほうが好みかな。『THE ROCK ALBUM』はクドすぎたので(笑)、今回はしばらくリピートできそうな1枚だと思います。

 


▼WHITESNAKE『LOVE SONGS』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / 海外盤アナログ / MP3

 

2020年6月25日 (木)

WHITESNAKE『THE ROCK ALBUM』(2020)

2020年6月中旬にリリースされた、WHITESNAKEの最新ベストアルバム。

このアルバムは<Red, White and Blues Trilogy>と名付けた、新編集によるベストアルバム三部作の第1弾。Red=ラブソング、White=ロックアンセム、Blue=ブルースをテーマに選曲された楽曲群が、リマスター&リミックスにより新たな形に生まれ変わりまとめられることになります。

とはいえこのベスト、選曲範囲に70年代から『SAINTS AND SINNERS』(1982年)までの“ブルースロック”期が省かれており(少なくとも『THE ROCK ALBUM』においては)、世界的ヒットを飛ばす先駆けとなる『SLIDE IT IN』(1984年)以降の“アリーナロック/メタル”期をベースに選曲されているのです。ああ、やっぱりそうか(苦笑)

まあ、気を取り直して。ですがこのアルバム、古くからのリスナーでも新鮮な気持ちで触れることができるのではないでしょうか。というのも、リミックス効果がかなりえげつないことになっているのです。

『SLIDE IT IN』や『WHITESNAKE』(1987年)『SLIP OF THE TONGUE』(1989年)という“Geffen三部作”はここ数年の再発でリマスター&リミックス効果を遺憾なく発揮してきましたが、このベスト盤収録に際しこれら3作からの楽曲も再びリミックスが施され、かつ近年の『GOOD TO BE BAD』(2008年)『FOREVERMORE』(2011年)からの楽曲と並んでも違和感ないようなミックスで揃えられている。つまり、よくベスト盤にありがちな「古い作品と近作の録音の差がありすぎて違和感を覚える」ことが皆無なんです。特に『WHITESNAKE』以降の作品はほぼ差がないと言ってもいいでしょう(つまりそれは、『WHITESNAKE』以降の作品は、同作の作風をなぞっているとも言えるわけですが)。

収録曲の内訳は以下のとおり。

M-4、5:『SLIDE IT IN』(1984年)
M-1、6、10:『WHITESNAKE』(1987年)
M-11:『SLIP OF THE TONGUE』(1989年)
M-8、9、13、14:『RESTLESS HEART』(1997年)
M-12:『INTO THE LIGHT』(2000年/ソロ)
M-2、7:『GOOD TO BE BAD』(2008年)
M-3、16:『FOREVERMORE』(2011年)
M-15:未発表曲。『FLESH & BLOOD』(2019年)アウトテイク

個人的収穫は、やはり『RESTLESS HEART』(1997年)からの楽曲が手軽に聴けるようになったことでしょうか。と同時に、そのリミックス効果もかなり興味深いものがあり、これくらい派手なほうが(今の)WHITESNAKEらしくて好印象を持てるんですよ。逆に、これを聴いちゃうと『GOOD TO BE BAD』以降の楽曲がちょっとキツく感じられる難点も見つかっちゃうわけですが。

デヴィッド・カヴァーデイルのソロ作『INTO THE LIGHT』(2002年)から選ばれた「She Give Me」も、この並びで聴くと悪くないですね。『RESTLESS HEART』からの流れで聴くと、これは全然アリな作品だなと再認識させられます。

あとは、『SLIP OF THE TONGUE』から唯一選ばれた「Judgement Day」の、スティーヴ・ヴァイ(G)の個性を完全に殺した(笑)シンプルなミックスも悪くない。きっとこの曲、本来はこういうアレンジにしたかったんじゃないか?と思わずにはいられません(でも、ヴァイらしい効果音がなくなったのは、ちょっとさみしくもあるんですが)。

唯一の新曲(未発表曲)となる「Always The Same」は、あの賛否両論な最新作『FLESH & BLOOD』(2019年)からのアウトテイクなのですが、この出来が非常に良くて。なぜこれを本編に入れなかった?と思わずにはいられません。あのアルバム、なんとなくですが『SLIP OF THE TONGUE』と同じ失敗をたどってしまっているような気がするんですが……。

まあとにかく。日本でのストリーミング未配信作である『RESTLESS HEART』や『INTO THE LIGHT』、『GOOD TO BE BAD』からの楽曲を聴くことができるという点において本作への評価はある程度高いものがあると思いますし、今後『RESTLESS HEART』もリマスター&リミックス・バージョンが発表されるのではないかという期待も高まります。

苦言を呈するならば、やはり70年代〜80年代初頭の楽曲を1、2曲でも入れてくれたら……と。それこそ、この時期の音源を含めたら、先に書いた“音質の違和感”問題が再燃することになるわけで、難しいところはあると思いますが、それでも「ベスト」と掲げるならば……ねえ? あとは、せっかくソロまで含めているのなら、COVERDALE・PAGEからも入れてほしかった(笑)。いやマジで。なので、『THE BLUES ALBUM』にはそのへんを期待したいと思います。

 


▼WHITESNAKE『THE ROCK ALBUM』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / 海外盤アナログ / MP3

 

2020年6月 9日 (火)

VANDENBERG『2020』(2020)

2020年5月下旬にリリースされたVANDENBERGの4thアルバム。

エイドリアン・ヴァンデンバーグ(G)は2010年代に入ってからVANDENBERG'S MOONKINGSをメインバンドとして、スタジオアルバム2枚とアコースティックアルバムを1枚発表しています。が、ここにきてVANDENBERG名義では『ALIBI』(1985年)以来35年ぶりの新作を完成させました。

しかし、参加メンバーはロニー・ロメロ(Vo/LORDS OF BLACKRAINBOW)、ルディ・サーゾ(B/ex. QUIET RIOT、ex. WHITESNAKEなど)、ブライアン・ティッシー(Dr/ex. PRIDE & GLORY、ex. WHITESNAKEなど)と、エイドリアン以外は80年代の編成とはまったく異なる布陣です。え、再結成とは?

しかも、アルバムで鳴らされている楽曲の大半が往年のVANDENBERG節とは異なる、MANIC EDENやVANDENBERG'S MOONKINGSにも通ずる ブルース・ハードロック路線。いや、VANDENBERGにそこは求めていないのでは……。

で、オープニングの「Shadows Of The Night」や続く「Freight Train」や「Hell And High Water」を聴いて思ったんです……これ、エイドリアンがWHITESNAKE時代にやりたかったことなんじゃないか、と。言ってしまえばこれ、『SLIP OF THE TONGUE』(1989年)の続編なんですよ。

ブルースベースのハードロックという曲調はもちろん、ロニーの歌唱スタイルや節回しも手伝ってデヴィッド・カヴァーデイルが歌っている姿が容易に想像できる楽曲群。しかも、バックを支えるのがルディ&ブライアンという、年代こそ異なるものの歴代のWHITESNAKE在籍メンバーなんですから……最初から何がやりたかったのか、明白ですよね。

ただね、楽曲の完成度は非常に高い。ぶっちゃけ、『SLIP OF THE TONGUE』で展開されたモダンなハードロック路線よりもWHITESNAKEらしいですし、もとはカヴァーデイルのソロアルバムとして制作された『RESTLESS HEART』(1997年)よりも「リスナーが求めるWHITESNAKE像」を具現化できている。しかも、それを実力派ミュージシャンたちと一緒に表現してるわけですから、悪いわけがない。ぶっちゃけ、本家の最新作『FLESH & BLOOD』(2019年)よりも「ファンが聴きたいWHITESNAKE像」を形にできていると思いますよ。

でもね。だからこそ不思議なんですよ。これをVANDENBERG名義で出そうと思った理由がわからない。申し訳程度にセルフカバーした「Burning Heart」の所在なさといったら……。大人の事情を感じずにいられません。

第3期DEEP PURPLEが演奏したらハマりそうな「Hell And High Water」や、RAINBOWのフロントマンであるロニーが歌うことで輝く「Ride Like The Wind」など、良曲揃いの本作。どの視点で本作に触れるかで評価は大きく異なるかもしれませんが、純粋に内容は素晴らしい1枚。この1月に66歳の誕生日を迎えたエイドリアンのギタープレイもキレと枯れが適度なバランスでミックスされており、彼が携わった近作の中でもベストワークだと思います。

ちなみにこの編成はアルバムレコーディングのみということで、ツアーにはエイドリアンとロニー、ランディ・ファン・デル・エルセン(B/TANK)、コーエン・ヘルフスト(Dr/EPICAツアーメンバー)という編成で挑むんだとか。このVANDENBERG'S MOONKINGSではなく、再びVANDENBERGを選んだ彼が、果たして再び成功することができるのか……。

 


▼VANDENBERG『2020』
(amazon:国内盤CD / 海外盤CD / 海外盤アナログ / MP3

 

2020年3月11日 (水)

WHITESNAKE『SAINTS AND SINNERS』(1982)

1982年11月にリリースされたWHITESNAKEの5thアルバム。日本盤は1ヶ月遅れの同年12月に発表されました。

これまで1年間隔でアルバムを制作してきたWHITESNAKEですが、本作は過去最長の1年半という期間を要してファンの手元に届けられています。もちろん、半年なんて今の感覚で言えば誤差範囲ですし、デビューからここまで休みなく走り続けてきたバンドですから、これくらいの間隔ができても別に不思議ではありません。

しかし、前作『COME AN' GET IT』(1981年)のレビューに書いたようにバンドとしてのマンネリ化が始まっていたWHITESNAKE。バンマスのデヴィッド・カヴァーデイル(Vo)は本作制作に入る前、公私ともにかなりのプレッシャーに襲われていたとのこと。そういう不安を抱えたままスタジオ入りすると、今度はバンド内がギクシャクしていることにも気づく。最初のセッション時には長年のプロデューサーであるマーティン・バーチ(DEEP PURPLERAINBOWBLACK SABBATHIRON MAIDENなど)も不在。すべてが噛み合わない状況の中、スタジオを変えるなどして制作を続けるも、カヴァーデイル的にはお手上げ状態に。

結果、アルバムは無理くり完成させられます。楽曲は全10曲中、カヴァーデイル単独で書いた楽曲が4曲と前作と同じ流れ。ほかはバーニー・マースデン(G, Vo)との共作が2曲、ミッキー・ムーディ(G)との共作が3曲、バンドメンバー6人の名前がクレジットされた1曲という内訳です。これがすべてバンドの内部分裂に関係するのかは正直定かではありませんが、確かにカヴァーデイルが単独で書いた「Bloody Luxury」や「Victim Of Love」といった楽曲は比較的よくできているほうなんですよね。

もちろん、そのほかの楽曲も素晴らしいですよ。演奏も聴くぶんにはタイトさが伝わる、前作『COME AN' GET IT』の延長線上にある作風ですし。個人的には地味に感じた前作よりも、若干派手さが復調しているような印象も受けますし。それもあってか、全体的な作風としても次作『SLIDE IT IN』(1984年)に通ずる要素がところどころから感じられます。

また、本作には「Crying In The Rain」と「Here Go I Again」という、5年後に7thアルバム『WHITESNAKE』(1987年)でリメイクする突出した2曲を含むんでいることも大きなトピックかなと。混沌とした時期のアルバムながらも、こういった突き抜けた楽曲が収録されたことで救われているのも非常に大きいと思います。

本作完成後、バンドはカヴァーデイル、ムーディ、ジョン・ロード(Key)のレコーディング参加メンバーにメル・ギャレー(G, Vo/彼はレコーディングにもコーラスで参加)、コリン・ホッジキンソン(B)、そしてコージー・パウエル(Dr)という新たな編成へとシフト。「Here Go I Again」のMVはこの布陣で撮影されたものですね(アルバム裏ジャケなどに写っているのもこの6人です)。それもあって、アルバムにはレコーディングメンバーは記載されておりません。また、そんな不安定さは結果として、数字にも表れてしまいます。リードシングル「Here Go I Again」は全英34位、アルバム自体は全英9位と、どちらも前作から数字を落とす結果に。そんな複雑な時期の、本当に混沌とした本作は大きな括りでの第1期WHITESNAKE終焉をそのまま形として表した1枚なわけです。

なお、本作は2006年のリマスター化に際し3曲のボーナストラックを追加。「Young Blood」「Saint An' Sinners」の別テイクと、未発表曲「Soul Survivor」を楽しむことができます。「Soul Survivor」は歌が入っていない未完成なものなので、完全にオマケでしかありませんが……。

 


▼WHITESNAKE『SAINTS AND SINNERS』
(amazon:日本盤CD / 海外盤CD / 海外盤アナログ

 

2020年3月10日 (火)

WHITESNAKE『COME AN' GET IT』(1981)

1981年4月に発表されたWHITESNAKEの4thアルバム。日本盤は同年6月後半からスタートする2度目のジャパンツアーの来日記念盤として、5月に発売されました。

2作目『LOVEHUNTER』(1979年)から7ヶ月という短いスパンで発表された前作『READY AN' WILLING』(1980年)は、リードシングル「Fool For Your Loving」のスマッシュヒット(全英13位)も手伝って最高6位を記録。その成功をフォローするかのように11ヶ月後に発表された本作は、「Don't Break My Heart Again」(全英17位)、「Would I Lie To You」(同37位)とシングルヒットを連発させたことで、アルバム自体も最高2位という高ランキングを残しています。

前作から加わったイアン・ペイス(Dr/ex. DEEP PURPLE)の影響もあってか、バンドアンサンブルがよりタイトに強化された印象を持つ本作。『READY AN' WILLING』で手に入れた成功が良い形で作用された、初期の最高峰といえる内容ではないでしょうか。

モロに女性器を表した蛇の舌に苦笑してしまうというジャケットを持つ本作。序盤の「Come An' Get It」や「Hot Stuff」こそ初期2作のおおらかさが再び感じられますが、そこにはいなたさが一切感じられず、むしろ洗練された印象を受けるほど。そこから前作の影響が大いに反映された「Don't Break My Heart Again」、このバンドらしい泣きのブルース要素が最大限に発揮された「Lonely Days, Lonely Nights」と最高の流れを見せ、WHITESNAKE流“Sex, Drug, Rock 'N' Roll”を体現した軽やかなロックンロール「Wine, Women An’ Song」へと続くアナログA面の流れは、本当によくできているなと感心します。

後半(アナログB面)はいぶし銀の渋みを感じさせる名曲「Child Of Babylon」からスタート。シングルカットもされたノリの良いロックチューン「Would I Lie To You」やドス黒いリズムセクションがひたすら気持ち良い「Girl」「Hit An' Run」と流れ、どことなく「Ain't Gonna Cry No More」に似た空気(と作風)の「Till The Day I Die」で締めくくり。なんとなく地味さが目立つ1枚ですが、ブルースやR&B/ソウルをハードなサウンドで表現するという初期WHITESNAKEのコンセプトはここでひとつの完成を見ることになります。

もちろん、穿った見方をすれば「前に似たような曲、なかったっけ?」というマンネリさも見え始めています。それはデヴィッド・カヴァーデイル(Vo)のバンマスとしての甘えだったのか、あるいはミッキー・ムーディ(G)やバーニー・マースデン(G, Vo)といったソングライターたちの“才能の限界”だったのか。これまでのアルバム4作中、カヴァーデイル単独制作楽曲が4曲と過去最多なのもそういった事象の表れだったのかもしれません。

なお、本作は2006年にリマスター化されており、その際にアルバム収録曲の別ミックスやバッキング・トラックなど6曲が追加されております。個人的には必聴とは言い切れない、オマケ以外の何ものでもないテイクですので、気になる人はぜひ……といったところでしょうか。

 


▼WHITESNAKE『COME AN' GET IT』
(amazon:日本盤CD / 海外盤CD / 海外盤アナログ

 

その他のカテゴリー

1963年の作品 1964年の作品 1966年の作品 1967年の作品 1968年の作品 1969年の作品 1970年の作品 1971年の作品 1972年の作品 1973年の作品 1974年の作品 1975年の作品 1976年の作品 1977年の作品 1978年の作品 1979年の作品 1980年の作品 1981年の作品 1982年の作品 1983年の作品 1984年の作品 1985年の作品 1986年の作品 1987年の作品 1988年の作品 1989年の作品 1990年のライブ 1990年の作品 1991年の作品 1992年の作品 1993年の作品 1994年の作品 1995年の作品 1996年の作品 1997年の作品 1998年のライブ 1998年の作品 1999年のライブ 1999年の作品 2000年のライブ 2000年の作品 2001年のライブ 2001年の作品 2002年のライブ 2002年の作品 2003年のライブ 2003年の作品 2004年のライブ 2004年の作品 2005年のライブ 2005年の作品 2006年のライブ 2006年の作品 2007年のライブ 2007年の作品 2008年のライブ 2008年の作品 2009年のライブ 2009年の作品 2010年のライブ 2010年の作品 2011年の作品 2012年のライブ 2012年の作品 2013年のライブ 2013年の作品 2014年の作品 2015年のライブ 2015年の作品 2016年の作品 2017年のライブ 2017年の作品 2018年のライブ 2018年の作品 2019年のライブ 2019年の作品 2020年のライブ 2020年の作品 2021年のライブ 2021年の作品 2022年のライブ 2022年の作品 2023年のライブ 2023年の作品 2024年のライブ 2024年の作品 =LOVE A Day to Remember A New Revenge A Perfect Circle a-ha A.A. Williams AA= AAAMYYY ABBA Abbath AC/DC Acacia Strain, the Accept Ace Frehley Adam Lambert Adrian Younge Aerosmith AFI After the Burial Afterglow Ahab aiko Air (France) AIR (Japan) AKB48 ALAZEA Alcatrazz Alcest Aldious Alexisonfire Alice Cooper Alice in Chains Alicia Keys Allman Brothers Band, the Almighty, the Alter Bridge Altitudes & Attitude Amaranthe American Head Charge American Hi-Fi Amorphis Anaal Nathrakh Anaïs Anchoress, the Anderson .Paak Andrew W.K. Andy Bell Andy Black Andy McCoy Andy Taylor Angel Du$t Angel Witch Angels & Airwaves Angra Animals as Leaders Annihilator Annisokay Anohni ANTHEM Anthrax Anti-Flag Aphex Twin Appice Aqours Arcade Arcadia Arch Echo Arch Enemy Architects Arctic Monkeys Aretha Franklin Arlo Parks Armed, the Armored Saint ARROWS, the Art of Fighting Ash Asia Asian Dub Foundation ASIAN KUNG-FU GENERATION Asking Alexandria asmi At the Drive-In At the Gates Atari Teenage Riot ATATA Atomic Bitchwax, the Atreyu Audioslave August Burns Red Aurora Avalanches, the Avatarium Avenged Sevenfold Avril Lavigne Ayron Jones Azusa B'z Baby Chaos BABYMETAL Babyshambles Backstreet Girls Backyard Babies Bad Company Bad English Bad Moon Rising Bad Omens Badlands BAND-MAID Bang Tango Bangles, the Baroness BAROQUE Basement Jaxx Battle Beast Battles BAZRA BBHF BBM bdrmm Be the Wolf Beach House Beartooth Beastie Boys Beatles, the Beck Behemoth Belle & Sebastian Ben Folds Ben Harper Berlin Bernard Butler Berryz工房 Between the Buried and Me Beyoncé Biff Byford Biffy Clyro Big Brother and the Holding Company Big Scenic Nowhere bigLOVE Billie Eilish Billie Joe Armstrong Billy Corgan Billy F Gibbons Billy Idol Billy Talent BiSH Björk Black Crowes, the Black Earth Black Eyed Peas, the Black Label Society Black Lung Black Midi Black Sabbath Black Star Riders Black Swan Black Veil Brides BLANKEY JET CITY Bleachers Bleed from Within Blessing a Curse Bleu Blind Channel Blind Guardian Blind Melon Blink-182 Bloc Party Blondshell Blood Incantation Blood Orange Bloodywood Blue Murder Blues Pills Bluetones, the Blur Boards of Canada Bodom after Midnight Body Count Bodyslam Bon Iver Bon Jovi BON-BON BLANCO Bones UK Bonobo bonobos BOOM BOOM SATELLITES BOOM, THE Boris Born of Osiris Boston Boston Manor BOWWOW Boxer Rebellion, the Boy George BOYNEXTDOOR BOØWY BPMD BRAHMAN brainchild's Brian Eno Brian May Brides of Destruction Brides of Lucifer Bring Me the Horizon Brink, the British Lion Brkn Love Bronx, the Bruce Dickinson Bruce Springsteen Brujeria Bruno Mars Brutal Truth Bryan Adams BTS BUCK-TICK Buckcherry Budderside Buddy Guy Budgie Buffalo Daughter BUGY CRAXONE Bullet for My Valentine Bulletboys Bullets and Octane BUMP OF CHICKEN Buono! Burn the Priest Burning Witches Bury Tomorrow Bush Butch Walker Butcher Babies Cacoy Caesars Caliban callme Can't Swim Candlemass Candy Cane Hill Cannbal Corpse Capra Carcass CAROL Caroline Polachek Cars, the Catatonia Cathedral Cats in Boots Cavalera Conspiracy Cave in Celeste Chamber Charlatans, the Charlie Benante Charlie Sexton Cheap Trick chelmico Chelsea Wolfe Chemical Brothers, the Chic Children of Bodom Chip Z'nuff Chk Chk Chk (!!!) Chris Cornell Chris Poland Christina Aguilera Chrome Division Chthonic Chuck Berry Chvrches Cibo Matto Cigarettes After Sex Cinderella Circa Waves Clam Abuse Clash, the Classless Act Cleanbreak Click Five, the Clutch CO-FUSION Cocco Code Orange Coheed and Cambria Colbie Caillat Coldplay coldrain Comeback Kid Compilation Album COMPLEX Confusion Master Converge Corey Taylor Cornelius Cornershop Corrosion of Conformity Counterparts Courteeners, the Courtney Barnett Courtney Love Coverdale・Page Covet Cozy Powell CQ Cradle of Filth Crashdïet Crazy Lixx Cream Creature Creature Creed Creeper Cribs, the Crosses (✝✝✝) Crossfaith Crown the Empire Crown, the Cry of Love Cryptopsy Crystal Lake Cult, the Culture Club Cure, the Cutting Crew CYaRon! Cybernauts Cyhra Cymbals Cynic D'Angelo D'ERLANGER D-A-D D.A.N. Dachambo Daft Punk Damageplan Damn Yankees Damned Things, the Damned, the Damon Albarn Dance Gavin Dance Danger Danger Danko Jones Danny Elfman Danzig Dark Tranquillity Darkness, the Dashboard Confessional DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN DATS Datsuns, the Daughtry Dave Gahan Dave Lombardo David Bowie David Coverdale David Ellefson David Lee Roth David Sylvian Dead by April Dead by Sunrise Dead Cross Dead Daisies, the DEAD END Dead Kennedys Deafheaven Death Angel Death of Lovers Debbie Gibson DECAYS Deckard Dee Snider Deep Purple Def Leppard DEF.DIVA Deftones delofamilia Delorean Demolition 23. Departure, the Depeche Mode Deraps Derek Sherinian Desmond Child Destruction detroit7 Devil Wears Prada, the Devin Townsend Project Diamond Head DIAMOND☆YUKAI Diffuser Dillinger Escape Plan, the Dimmu Borgir Dinosaur Jr. Dio DIR EN GREY Dirty Honey Dirty Pretty Things Dirty Shirley Distillers, the Disturbed Dizzy Mizz Lizzy DMBQ Dogs D'Amour, the Dogs Die in Hot Cars Dokken Don Broco Don Dokken Donavon Frankenreiter Donnie Vie Doors, the Dorothy Down Down 'n' Outz downset. downy Dr. Feelgood Dragon Ash DragonForce Dream Theater Dream Widow Dreamboy Dreams Come True Dregen Drug Church DRY & HEAVY Dry Cleaning Dub War Duff McKagan Duran Duran Durbin DUST'N'BONEZ, THE Dweezil Zappa DYGL Dynazty Earthshaker eastern youth Echo & the Bunnymen Eclipse Eddie Vedder EGO-WRAPPIN' ELECTRAGLIDE Electric Century Electric Light Orchestra Electric Pyramid Electric Six ELLEGARDEN Elliott Smith Elton John Elvis Presley Eminem Emma Ruth Rundle Emperor Empire State Bastard Employed to Serve En Minor End Machine, the ENDRECHERI Enforcer Enter Shikari Entombed Enuff Z' Nuff Eric Clapton Eric Martin Erra Erykah Badu Eskimo Callboy Europe Eurythmics Evanescence Eve Every Time I Die Evil Stig Evile Ex: Re Exodus Explosions in the Sky Extreme Eyehategod E・Z・O Faceless, the Fair Warning Fairground Attraction Faith No More Falco Fall of Troy, the Fall Out Boy Faster Pussycat Fatboy Slim Fate Fates Warning Father John Misty Faye Webster Fear Factory Fear, and Loathing in Las Vegas Feeder Feeling, the Fever 333, the Fight Filter Finch Firehouse Firestarter Firewind Firstborne Fit for a King Five Finger Death Punch FKA Twigs Flaming Lips, the Flashcubes Flatbacker Fleetwood Mac Flotsam and Jetsam Flying Colors Flyleaf FM Foi Fontaines D.C. Foo Fighters Foreigner Fountains of Wayne fra-foa Francis Dunnery Frank Black Frank Turner Frankie Goes to Hollywood Franz Ferdinand Freddie Mercury Free Frost* Fudge Tunnel Fugees, the FUJI ROCK FESTIVAL Funeral for a Friend Futureshock Fuzzbubble G. Love Gabriels GALNERYUS Gamma Ray Garbage Garth Brooks Gary Moore GASTUNK Gatecreeper Gathering, the Gaupa Gene Simmons Genesis George Harrison George Lynch George Michael Georgia Satellites, the Get Up Kids, the GHEEE Ghost Ghost Inside, the Ghost Iris Ghostemane Ghostkid Gilby Clarke Gin Blossoms Ginger Wildheart Gits, the Giuda Glass Tiger Glassjaw GLAY Glenn Hughes GLIM SPANKY Go Ahead and Die GO!GO!7188 God is an Astronaut Godsmack Godspeed GOING STEADY GOING UNDER GROUND Gojira Goldie Lookin Chain Gorillaz Gotthard Graham Bonnet Grapevine Graupel GREAT ADVENTURE Great White Green Day Greg Puciato Greta Van Fleet Grey Daze Greyhaven Grimes GTR Guilty Kiss Gun Guns n' Roses H.E.A.T H.E.R.O. H.P. オールスターズ Hacktivist Halestorm Halford Halsey Hammer King Hanoi Rocks Hanson Harakiri for the Sky Hardcore Superstar Hardline Harem Scarem HARISS Harry Styles Hatebreed Haunted, the HAWAIIAN6 Hayley Williams HEAD PHONES PRESIDENT Health Heart Heartbreakers, the HEATWAVE Heaven & Hell Heaven Shall Burn Hell Freezes Over Hellacopters, the HELLO WORKS, THE Hellogoodbye Helloween Hellyeah Helmet HER NAME IN BLOOD Hermann H. & The Pacemakers Heroes and Monsters HEY-SMITH Hi-STANDARD hide HIGH and MIGHTY COLOR HIGH-LOWS, THE Higher Power HIM Hives, the Ho99o9 Hole Hollywood Rose Hollywood Vampires Honeycrack HoneyWorks Honne Hoobastank House of Lords Hu, the Huaska Hudson Mohawke Hurricane Hurricane #1 HUSKING BEE Hypocrisy I Mother Earth I Prevail I See Stars Ian Hunter Ibaraki Ice Nine Kills Iggy Pop Ihsahn Imminence Impellitteri Imperial State Electric In Flames In the Soup In This Moment Incubus Indianhead Infectious Grooves Inhaler INI INORAN Inter Arma International Noise Conspiracy, the Inxs Iron Maiden Issues It Bites Ithaca Izzy Stradlin J Jack Johnson Jack White Jaded Hearts Club, the Jake Bugg James Bay James Brown James Dean Bradfield James LaBrie Jamie XX Jamila Woods Jane's Addiction Janet Jackson Janis Joplin Japan Jeevas, the Jeff Beck Jeff Beck Group Jeff Buckley Jeff Healey Band, the Jeff Wootton Jellyfish Jerry Cantrell Jerusalem Slim Jessie Buckley Jesus & Mary Chain, the Jesus Jones Jet Jetboy Jim Steinman Jimi Hendrix Jimmy Eat World Jimmy Page Jimmy Page / Robert Plant Jinjer Joan Jett & the Blackhearts Joe Lean & the Jing Jang Jong Joe Lynn Turner Joe Perry Joe Satriani Joe Strummer & the Mescaleros Joel Hoekstra's 13 John Corabi John Diva & The Rockets of Love John Frusciante John Lennon John Mayer John Mellencamp John Sykes Johnny Thunders Johnny Winter Jomi Massage Jon Bon Jovi Jon Spencer Blues Explosion, the Jonathan Davis Josh Todd Josh Todd & the Conflict Joss Stone JOUJOUKA Journey Joy Division Judas Priest JUN SKY WALKER(S) Juno Reactor Jurassic 5 Justice Justin Timberlake JYOCHO Kaato Kadavar Kamasi Washington Kanye West Kaonashi Kasabian Katatonia Katmandu Keane Keith Richards Kelela Kelly Osbourne KEMURI Ken Yokoyama Kendrick Lamar Kenny Loggins KENZI & THE TRIPS Kerry King Khemmis Kid Laroi, the Kiko Loureiro Killer be Killed Killers, the Killing Joke Killswitch Engage King 810 King Crimson King Gizzard & the Lizard Wizard King Woman King's X Kingdom Come KinKi Kids Kirk Hammett KISS Kissin' Dynamite Kittie Kix KK's Priest Klan Aileen KLF, the Knack, the Knocked Loose KOOK Kooks, the Korn Korpiklaani Kottonmouth Kings Kraftwerk Kreator Kula Shaker Kurt Cobain Kurt Vile Kvelertak KXM Kylie Minogue Kyuss L'Arc-en-Ciel L.A.Guns La'cryma Christi LA-PPISCH Lacuna Coil Lady Gaga Lamb of God Landmvrks Last Days of April Laufey Led Zeppelin Lemon Twigs, the Lemonheads, the Lenny Kravitz Leprous Liam Gallagher Libertines, the Liella! Light the Torch Like a Storm Lil Uzi Vert Lily Allen Limp Bizkit Lindemann Lingua Ignota Linkin Park Lion Liquid Tension Experiment LiSA Lita Ford Little Angels Little Caesar Little Glee Monster Liturgy Living Colour Local Band, the Lock Up Lonerider Lordi Lords of Black LOST IN TIME Lotus Eater Lou Reed LOUD PARK LoudLion Loudness Love and Death LOVE PSYCHEDELICO LOVEBITES Loverboy LOW IQ 01 Luby Sparks Lucer Lucifer Lullacry LUNA SEA Lurking Fear, the Lynch Mob Lynyrd Skynyrd lyrical school M/A/R/R/S Machine Gun Kelly Machine Head Mad Capsule Markets, the Mad Season Madball Madonna Magic Numbers, the Maison book girl Mamiffer Mammoth Mammoth Mammoth WVH MAN WITH A MISSION Man, the Mando Diao Manic Eden Manic Street Preachers Manowar Mansun Mantar Marillion Marilyn Manson Mark Morton Mark Slaughter Marmozets Maroon 5 Mars Electric Mars Volta, the Marty Friedman Marvelous 3 Massive Attack Mastodon Matchbox Twenty Matt Bellamy Matt Cameron Matthew Sweet Mayhem McAuley Schenker Group MD.45 Mdou Moctar Meat Loaf Meathook Seed Megadeth MELTONE Melvins Mercury Rev Meshuggah Metal Church Metallica METALVERSE Methods of Mayhem Mew Michael Jackson Michael Monroe Michael Schenker Michael Schenker Fest Michael Schenker Group Michael Sweet Mick Jagger Mick Mars Mick Ronson Midnight Bankrobbers Midnite City Mighty Mighty Bosstones, the Migos mihimaru GT Mike Shinoda Ministry Mission, the Mitski MIYAVI MO'SOME TONEBENDER Moby MODS, THE Mogwai Mondo Generator Mondo Grosso Monkees, the MONO NO AWARE MONOEYES Monster Magnet Mooney Suzuki, the Mordred Morrie Mother Love Bone Motley Crue Motorhead Mott the Hoople Mountain Mouse on Mars Mr. Big Mr. Bungle Mr. Mister Mr.Children Mrs. Piss MUCC Mudhoney Mudvayne Muse Music, the Mutation My Bloody Valentine My Chemical Romance My Darkest Days My Dying Bride My Little Lover Myles Kennedy Myrkur Måneskin Møl Nailbomb NAMBA69 Nancy Wilson Napalm Death Nashville Pussy Nelly Nelson NEMOPHILA Nervosa Neurotic Outsiders Neve New Order New Years Day New York Dolls NewJeans NEWS Newsted NGT48 Nicke Borg Homeland Nickelback Night Ranger Nightwish Nile Nine Black Alps Nine Inch Nails Nirvana NiziU Noel Gallagher's High Flying Birds NoisyCell NOT WONK Nothing Nothing But Thieves nothing, nowhere. Nova Twins NOVEMBERS, THE Nuclear Valdez O.P.KING Oasis Obituary Oblivion Dust Obscura Ocean Colour Scene Ocean, the OCEANLANE Octavision Of Mice & Men Offspring, the OGRE YOU ASSHOLE Oingo Boingo Olivia Rodrigo ONE OK ROCK Oneohtrix Point Never Opeth ORANGE RANGE Oranssi Pazuzu Orbital Ordinary Boys, the Orgy Orianthi ORIGINAL LOVE Our Hollow, Our Home Out of This World Outkast Outrage Overkill Ozzy Osbourne Palace Palaye Royale Paledusk PALEDUSK Pallbearer Panic! at the Disco Pantera Papa Roach Paradise Lost Paradox Paramore Parkway Drive PassCode Patti Smith Paul Draper Paul Gilbert Paul McCartney Paul Rodgers Paul Stanley Paul Weller PE'Z Peach sugar snow PEALOUT Pearl Jam PENPALS Perfume Periphery PERSONZ Pet Shop Boys Peter Gabriel Phantom Excaliver Phantom Planet Phil Campbell and the Bastard Sons Phish Pig Destroyer pillows, the Pink Cream 69 Pink Floyd Pixies Placebo Plastic Tree Playmates, the Poison Polaris (Australia) Polaris (Japan) Police, the polly Polyphonic Spree, the POLYSICS Pop Evil Poppy Porcupine Tree Portishead Power Station, the Power Trip Powerman 5000 Praying Mantis Predators, the Pretty Boy Floyd Pretty Maids Pretty Reckless, the Pride & Glory Primal Scream Primus Prince Privates, the Probot Prodigy, the Prong Protest the Hero Public Enemy PUFFY Pulp PUNPEE pupa Pvris Qemists, the Queen Queen + Adam Lambert Queens of the Stone Age Queensryche Quicksand Quiet Riot Quireboys, the R.E.M. Raconteurs, the Radiohead RADWIMPS Rage against the Machine Raging Speedhorn Rainbow RAISE A SUILEN Rammstein Ramones RAMRIDER Rancid Randy Rhoads Rapture, the RAREDRUG Rasmus, the Ratt Raven RCサクセション Reckless Love Red Dragon Cartel Red Hot Chili Peppers Red Warriors Reef Refused Revolution Saints Rex Brown RHYMESTER Richie Kotzen Richie Sambora Ricky Warwick Ride Rina Sawayama Riot Riot V RIP SLYME Rise of the Northstar Rival Sons Riverdogs RIZE Rob Zombie Robert Palmer Robert Plant Rock City Angels ROCK IN JAPAN FESTIVAL Rock Star Supernova ROCKBOTTOM Rocket from the Crypt Rod Stewart Roger Daltrey Rolling Stones Rolo Tomassi ROMANS RON RON CLOU Ronnie Atkins Ronnie Wood Rooster ROOSTERS, THE Roselia ROSSO Rough Cutt ROVO Roxy Blue Roxy Music Royal Blood Royal Republic RSO Run D.M.C. Rush Russian Circles Ryan Adams Sabaton Sacred Reich Sads Saigon Kick Saint Snow Saint Vitus Salems Lott Sam Smith Samantha's Favourite Sami Yaffa Sammy Hagar Santa Cruz Santana Saosin Savages Savatage Saxon SBK Scissor Sisters Scorpions Scott Weiland Scour Screaming Soul Hill Sean Lennon Sebastian Bach Secret Machines SeeYouSpaceCowboy SEKAI NO OWARI Selfish Cunt Senses Fail Septic Tank Sepultura Serj Tankian Sevendust SEX MACHINEGUNS Sex Pistols Shadow King Shadows Fall Shark Island Sharon Van Etten Sharptooth Sheryl Crow Shinedown Shinning Shobaleader One showmore Siamese Sick of it all Sigh Sigue Sigue Sputnik Sigur Rós Silver Ginger 5 Silverstein Silvertide Simple Minds Simply Red SION Sixty-Eight Sixx:A.M. SKE48 SKETCH SHOW Skid Row Skillet skillkills Skills Skin Skindred Skunk Anansie Slash Slash's Snakepit Slaughter Slaughter to Prevail Slaves (US) Slayer Sleep Sleep Token Sleeping with Sirens sleepyhead Slipknot Sloan Slowdive SLY Smashing Pumpkins Smith/Kotzen Smiths, the smorgas SNAKE HIP SHAKES Sneeze Snow Patrol Snuts, the Sodom Soen SOFT BALLET Soft Cell Soilwork Sonics, the Sons of Apollo Sons of Texas SOPHIA sora tob sakana Soul Asylum Soul Flower Union Soul Glo Soulfly Soulsavers Soulwax Soundgarden South Spaghetti Vabune! Sparta Sparta Locals Spiritbox Spiritual Beggars Spiritualized Spoon Squarepusher SR-71 St. Vincent STALIN, THE Starcrawler Starmen Starset Static-X Steel Panther Steelheart Stella Donnelly Stenfors Stephen Pearcy Stereophonics Steriogram Steve Conte Steve Jones Steve Perry Steve Stevens Steve Vai Steve Whiteman Steve Winwood Steven Tyler Steven Wilson Stevie Salas Stevie Wonder Stick to Your Guns Stills, the Sting Stone Roses, the Stone Sour Stone Temple Pilots Stooges, the Stormtroopers of Death Strapping Young Lad Stratovarius StringerBessant Strokes, the Struts, the Stryper Strypes, the STU48 Style Council, the Styx Suede SuG Suicidal Tendencies Suicide Silence Sum 41 SUMMER SONIC Sunbomb SUPER BEAVER SUPER BUTTER DOG Super Furry Animals Super$hit 666 Superchunk Supergrass SUPERSNAZZ Survive Survivor Suspended 4th Sweet Sweet & Lynch Sweet Oblivion Swervedriver Switchfoot Syrup16g System of a Down Szuters, the T. Rex t.A.T.u. Taking Back Sunday Talas Tame Impala Tank task have fun Taylor Swift Tea Party, the Team Sleep Tears for Fears Tears, the Teenage Fanclub Television Temple of the Dog Temples TENDRE Terence Trent D'Arby Terrorizer Terrorvision Tesla Tesseract Testament THEE MICHELLE GUN ELEPHANT Them Crooked Vultures Therapy? THE冠 Thin Lizzy Thirteen Senses Thirty Seconds to Mars Thou Three Days Grace Thunder Thundercat Thundermother Thunderpussy Thy Art is Murder Times of Grace Tin Machine Tinted Windows TMG TNT To Kill Achilles Toad the Wet Sprocket Todos Tus Muertos Tokyo Dragons Tokyo Motor Fist TOKYO ZAWINUL BACH Tom Keifer Tom Misch Tom Morello Tomahawk Tommy Lee Tommy's Rocktrip Tony MacAlpine Tony Martin Tool Toro Y Moi Torres Tortoise Toto Touché Amoré Towers of London Traening Train Trapped Under Ice Travis Treatment, the TREEBERRYS Tribulation TRICERATOPS Trivium Trixter Turbulence Turmion Kätilöt Turnstile Twenty One Pilots Twisted Sister Two (2wo) Two Door Cinema Club Two Lone Swordsmen Tycho Tygers of Pan Tang Tyketto U.D.O. U2 UA UFO Ugly Kid Joe Ultraphonix Ultraísta Umbra Vitae Underoath Underworld Unearth United Unkle Uriah Heep Used, the UVERworld Vader Vain Van Halen Vandenberg Vandenberg's Moonkings Veil of Maya Velvet Revolver Venom Venom Prison Verve, the Vexed Vibrators, the Vicious Rumors Vince Neil Vinnie Vincent Invasion Violette Wautier Vivian Campbell Vixen Voivod Vola Volbeat Volumes VOW WOW VV (Ville Valo) w-inds. W.A.S.P. Wage War Waltari WANIMA Wardruna Wargasm (UK) Warrant Warrior Soul Waterparks Wavves Wear Your Wounds Weeknd, the Weezer Wet Leg Wham! Wheatus While She Sleeps White Lion White Stones White Stripes, the Whitechapel Whitesnake Who, the Wig Wam Wildhearts, the Wilko Johnson Willard, the Willow Winery Dogs, the Winger Wings Witch Witherfall Within Temptation Wombats, the Wrench W(ダブルユー) X JAPAN XG Xibalba Y&T Yeah Yeah Yeahs Year of the Knife Yellow Magic Orchestra YELLOW MONKEY, THE Yes Yngwie Malmsteen YO-KING Yo-Yo's, the YOASOBI Yonaka You Me at Six YUKI Yumi Zouma Yungblud Yves Tumor Zakk Sabbath Zakk Wylde ZAZEN BOYS Zeal & Ardor Zeppet Store ZIGGY ZYX ZZ Top ×ジャパリ団 μ's ℃-ute →Pia-no-jaC← 「100番勝負」 「10年前」 「1年のまとめ」 「20年前」 「AIN'T IT FUN」 「CCCD」 「DJ / イベント出演」 「R.I.P.」 「アクセスランキング」 「アンケート」 「ゾ」 「ネットラジオ」 「フェス」 「仕事紹介」 「再結成」 「分析ネタ」 「平成の30枚」 「私的ベスト10」 「記事一覧」 「音楽配信」 あぁ! おとぎ話 からあげ姉妹 くるり こぶしファクトリー すかんち どうぶつビスケッツ×PPP ぼくのりりっくのぼうよみ ももいろクローバーZ ゆず ゆらゆら帝国 アイドルネッサンス アンジュルム イヤホンズ インビシブルマンズデスベッド ウマ娘 ウルフルズ エイプリルズ エレファントカシマシ カントリー娘。 カントリー娘。に石川梨華(モーニング娘。) カントリー娘。に紺野と藤本(モーニング娘。) カーネーション キタニタツヤ キュウソネコカミ キリンジ ギターウルフ クマリデパート クラムボン クリープハイプ クレイジーケンバンド グループ魂 ゲスの極み乙女。 コンタクト サザンオールスターズ サバシスター サンボマスター サ上と中江 ザ・クロマニヨンズ スカート スガ シカオ スタァライト九九組 スチャダラパー ストレイテナー スネオヘアー スピッツ スーパーカー ソニン タンポポ チャットモンチー トリプルファイヤー ドレスコーズ ナンバーガール ニューロティカ ハナレグミ ハロー!プロジェクト ヒプノシスマイク ピーズ, The フィッシュマンズ フィロソフィーのダンス フジファブリック フラワーカンパニーズ フランシュシュ プッチモニ マキシマム ザ ホルモン ミドリ ミニモニ。 ムーンライダーズ メロン記念日 モーニング娘。 モーニング娘。おとめ組 モーニング娘。さくら組 ユニコーン ラストアイドル ラブライブ! ラブリーサマーちゃん レミオロメン ロッカーズ ロマンポルシェ。 三浦大知 中島美嘉 中村一義 中村佳穂 中澤裕子 乃木坂46 乃紫 乙女新党 人間椅子 伊藤美来 佐野元春 八代亜紀 凛として時雨 加藤いづみ 勝手にしやがれ 原田知世 吉井和哉 吉川晃司 和田彩花 坂本真綾 堂島孝平 夢眠ねむ 大塚愛 大槻ケンヂ 大江慎也 太陽とシスコムーン(T&Cボンバー) 奥田民生 奮酉 女王蜂 如月レオン 宇多田ヒカル 安倍なつみ 安全地帯 寺嶋由芙 小沢健二 小泉今日子 尾崎豊 岡村靖幸 岡村靖幸と石野卓球 左とん平 市井紗耶香 布袋寅泰 平井堅 後浦なつみ 後藤真希 忌野清志郎 怒髪天 惑星 折坂悠太 押尾コータロー 推定少女 揺らぎ 斉藤和義 斉藤壮馬 新垣結衣 日向坂46(けやき坂46) 日暮愛葉 星井七瀬 星屑スキャット 星野みちる 星野源 春ねむり 暴動クラブ 曽我部恵一 月島きらり starring 久住小春(モーニング娘。) 有村竜太郎 朝霧 Jam 木村カエラ 東京スカパラダイスオーケストラ 東京事変 東京女子流 松浦亜弥 松田聖子 柴田淳 桑田佳祐 森七菜 森重樹一 椎名林檎 椿屋四重奏 楠木ともり 櫻坂46(欅坂46) 氣志團 水曜日のカンパネラ 水瀬いのり 氷室京介 永井ルイ 沢田研二 浅井健一 浜崎あゆみ 浜田麻里 渋さ知らズ 片平里菜 玉置成実 玉置浩二 田中フミヤ 真心ブラザーズ 矢口真里 石川梨華 砂原良徳 私立恵比寿中学 筋肉少女帯 米津玄師 結束バンド 絢香 羅針盤 美勇伝 花冷え。 菊地成孔 藤本美貴 虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 道重さゆみ 遠藤ミチロウ 金子ノブアキ 銀杏BOYZ 阿部真央 陰陽座 離婚伝説 電気グルーヴ 鞘師里保 頭脳警察 飯田圭織 齋藤飛鳥 10-FEET 1975, the 2 Many DJ's 22-20s 22/7 3 Colours Red 3 Doors Down 3rd Secret 3776 44MAGNUM 54-71 9mm Parabellum Bullet

カテゴリー