WITCH『WITCH』(2006)
ついさっきまで、今日買ってきたBLACK SABBATHのアルバムを聴いてたんだけど。ある瞬間にふと、あるアルバムの存在を思い出して。今月の頭にAmazonで購入したはいいものの、全然聴く余裕がなくて放ったらかしにしてたアルバムを。
WITCHというバンドについて、皆さんどれくらいの知識があるでしょうか? へっ、ANGEL WITCHじゃないですよ。そう、WITCH。しかも今年デビューした新人バンド。2006年にWITCHなんてバンド名を付けてしまうそのセンスもすごいですが、やってる音楽もこれまた2006年の音じゃなくてね‥‥完全なヘヴィーロック/ストーナーロックですわ、これ。
DINOSAUR JR.のファンの人なら知ってるかもしれませんが、実はこのバンドってDINOSAURのJマスシスが結成した新バンドなんですよ。しかもJはギターやボーカルじゃなくて、ドラマーとして参加してるんですね。何でもJはここ最近、ハードロックにとても興味があるようでして(つーかお前がこれまでやってきたこと自体がハードロックじゃねーか!っていうツッコミはなしの方向で)。友人のデイヴ・スウィートアップル(B)と一緒に始めたのが、このWITCHというバンドでして。そこにニュー・イングランド出身のカイル・トーマス(G, Vol)とアーサ・アイアンズ(G)という、FEATHERSってバンドのメンバーを迎えて4人でアルバム作って。それがこの『WITCH』ってアルバムなんですよ。
ま、DINOSAUR以上にハードロックですよね、これは。完全に70年代のアーシーなハードロック。現代のカテゴリーでいうと、ストーナーとかドゥームロックっていうのかしら(要するに、ハッパでアレして(Stoned)演奏して、聴く方もキメて聴く音楽っていうことね)。古くはBLACK SABBATH、最近でメジャーなのだとQUEENS OF THE STONE AGE辺りになるのかな?(むしろその前身のKYUSS辺りか)あとは‥‥って名前を出したところでそのへんとの比較論になりそうなので、止めておきますが。
とにかく、Jのドラムも面白いんだけど、それ以上に普通にストーナーしててカッコいい。数年前にデイヴ・グロール(FOO FIGHTERS)がメタルをやるっていう企画盤(PROBOT)があったけど、アレはあくまで企画モノなイメージが強い。でも今回は「バンド」っていう意識が強いのかな、聴いててすごく自然なのね。真性のドゥームロック/ストーナーロックファンにどう受け入れられるのかは判らないけど、DINOSAUR好きで普通にハードロックも好きな俺にとっては、これは良いアルバムですよ、普通に楽しめるもん。
ギターのファズのかけ具合が妙にJっぽいのは気のせい? ソロとかは‥‥まぁちょっと違うかな、って気もするけど。つーかJのドラミングが笑える笑える。その姿を想像しただけで、もうニヤニヤもんですよ。
ま、確かにこれよりも遥かにカッコいいストーナーものは沢山あるだろうし、これやるんだったら早くDINOSAURのアルバム作れよ!って声もあるだろうけど。俺は別にこれ、楽しめたからいいや。つーか、すっかり買ったことを忘れてたから、ちょっと儲けモンかな、って。
っていうか、このアルバムをぜひ今のBLACK SABBATHの面々に聴かせてみたいね。君ら、進むべき道に迷ってる場合じゃないよ?って。
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