2005/01/03

「COUNTDOWN JAPAN」に行って来た。

 「rockin'on」主催の屋内冬フェス、「COUNTDOWN JAPAN」に行って来ました。昨年から開催されているこのフェス、今年で2度目ですが、俺自身は初の参加。しかも当初の予定では2日間(12/30~31)行く予定だったのが、都合で30日のみの参加になってしまいましたが、まぁそれでも十分元は取れたと思いますよ。

 この手の屋内系フェス‥‥まぁサマソニも敢えてこの中に含めてしまいましょう‥‥は結局のところ、出演者次第なんですよね。フジやエゾみたいに「野外ならではのプラスアルファ」がない分、どうしてもそこに注目せざるを得ない。けどそれさえしっかりしてれば、誰も文句言わない。「まぁ(野外の)夏フェスじゃないしな」という言葉で妙に納得してしまう。特に俺の場合は、サマソニとかロキノン系フェスは特にそういった要素がしっかりしてないと、全然行く気にならないので‥‥そういう意味では今回、各日共かなり魅力的なメンツを集めたフェスだったんじゃないか、と思います。

 そんな感じで‥‥自分が観たアクトの、簡単な感想とセットリストを載せておきますね。

■Theピーズ

 気づけば何時以来!?なピーズですが‥‥げっ、もしかして2003年の6月以来!?(汗)何だかんだでその年の秋以降、チケット持ってても全部行けなかったからな‥‥2004年にしても、本当ならピーズ@チッタでライヴ始めする予定だったのに!
 さて、久し振りのピーズは相変わらずカッコイイままでした。アビさんのスーツ姿もダンディズム全開だし(喋ると相変わらず)、しんちゃんの髪が凄く伸びててびくりしたり、はるの変わらなさっぷりに苦笑したり。プレイに関しては文句なし。というか、更にまとまりが良くなってない? 
 選曲は2003年の復活作「Theピーズ」からを中心にしたもの。妥当な線かな。個人的には "バカになったのに" が聴けて、思わず大絶叫。俺がリアルタイムでピーズを好きになる切っ掛けを作った1曲だからね。
 MCでは相変わらずのマイペース振りを発揮。もはや単独だろうがイベント/フェスだろうが一切関係なし。このまま突き進んで欲しい。そろそろ次のアルバムの準備に取りかかるのかもしれないけど‥‥新曲がどんなことになってるのかも気になるよな。2005年もマイペースでの活動、期待してます。

 1. 生きのばし
 2. サイナラ
 3. 喰えそーもねー
 4. yeah
 5. バカになったのに
 6. ミサイル畑で雇われて
 7. ゴーラン
 8. とどめをハデにくれ
 9. 脱線


■HUSKING BEE

 EARTH STAGE(一番デカいステージ)に移動したら、恐らく最後の曲であろう "新利の風" をやってて、これだけ聴いて満足。一番好きな曲なもんで。最後に磯部が深々とお辞儀してたのが印象的だった。


■ZAZEN BOYS

 実はなにげに「初ZAZENライヴ」なんだけど、この日がアヒト・イナザワ在籍時のラストだったんだよね。勿論ナンバーガール時代は何度も観てるし、茨城の水戸まで追っかけて単独公演観る程好きだったわけですが‥‥改めて書くけど、向井とアヒトのコンビネーションは相変わらず凄いね。観てるこっちの心臓がドキドキしてくる程の緊迫感を持った、生々しいビートをぶつけてくる。んで、他の2人のメンバーの力量も半端じゃない。ベース、ART-SCHOOLの時に観てるはずなんだけど‥‥あんなにアグレッシヴで上手いベーシストだったっけ? ま、それだけ俺があのバンドに注目してなかったってことなのか‥‥とにかく、既に「この4人でしか生み出せない」サウンドが成立しちゃってる。なのに‥‥
 悲壮感皆無、ざらついててヒリヒリするサウンドの塊を聴き手に無表情でぶつけるのみ。圧巻の一言。
 あのさ‥‥ZAZENに思い入れが殆どない人達までもが言ってることなんで、内容被りまくりだけど‥‥ホント、勿体ないし、アヒトの後釜探し及び後任者は大変だろうな、と思うわけですよ。初めてZAZENを観た/聴いた人までがそう言う程、既に完成されちゃってるバンドじゃないですか。勿論、このメンバーでもう1枚アルバム作れば、更に飛躍してくれるはずだろうけど‥‥逆に言えば、こんな独特で素晴らしい世界観を持ったドラマーを活かせるようなバンドが、この世にどれだけ存在するんだろうか‥‥そういう点に関しても疑問が残るわけで。バンドとしてはここでこのスタイル/音楽性は一旦完結するんだろうけど‥‥ホント勿体ない。

 1. CRAZY DAY CRAZY FEELING
 2. 安眠棒
 3. MABOROSHI IN MY BLOOD
 4. IKASAMA LOVE
 5. COLD BEAT
 6. 開戦前夜
 7. 自問自答
 8. 半透明少女関係


■Polaris

 夏以来のPolaris。今回も編成は夏観た時と一緒かな(サポートメンバーが1人で、ギターやドラムを叩いてた)。最初にツインドラムソロがあって、そこから曲に入っていくという構成。とにかく聴き入ってしまいました。ホント、独自の世界観を持った、素晴らしいバンドですな。
 この日観て改めて感じたんだけど‥‥このバンドも、ZAZEN BOYSも、音楽性は全く違うけど共通する何かがあるな、と。それは、ポストロックとかポストパンクとか、そういった野暮ったい呼び名じゃなくて、ズバリ「プログレ」‥‥プログレッシヴ・ロックだな、と。ZAZENがYESとかを若干意識してるのは伺えるし(ベースがYESのTシャツとか着てたしな)、Polarisには一時期のPINK FLOYD的な匂いがするし。そういう風に考えると、両者とも非常におれ好みな音を出すバンドなんだな、と再認識。
 んで、この日は特に良いライヴだったんじゃないか、と感じてたんだけど、何度も観てるファンの人達も口々に「良かった」と言ってたことから、やはり本当に良かったみたいです。今度はもっと長い時間、単独公演を観てみたいな。

 1. 瞬間
 2. 深呼吸
 3. 檸檬
 4. 流星
 5. 光と影


■エレファントカシマシ

 うわーっ、エレカシも2003年の夏以来か! つーかこの日のフェスに行く切っ掛けは、エレカシが2004年にリリースした2枚のアルバム(「扉」と「風」)が非常に素晴らしいアルバムだったから(そして、久し振りにCCCDではなくて普通のCDとしてリリースされたから、ちゃんと聴けたという)ライヴを観てみたいな、ってことだったんだよな‥‥
 にも関わらず、飯食って酒飲み出したせいでどうでもよくなって(オイオイ)、重い腰を上げて会場に足を運んだ時には、既に終盤に差し掛かってました。丁度 "友達がいるのさ" 辺りから。"達者であれよ" といい、とにかく最近のエレカシは以前にも増して『独自のビート』を追求してるような。そう感じさせる程、もの凄いイビツで重いビートを刻んでましたよ。既に結成して20年近く経つバンドだというのに、何なんだ、この若々しさ、貫禄の無さは!
 最近のツアーでは "パワー・イン・ザ・ワールド" がラスト曲だと知ってたから、あーもう終わりか、最初から観ておけばよかった、と後悔してたら宮本‥‥「もうどれくらい演奏しました? 何分やりました? 40分? もう1曲できますかね?」とステージ袖に確認。そしてその後、驚愕の事実が判明‥‥この日のステージ、セットリストというものが存在しないらしい。かなりフレキシブルな進行、というかチャレンジャー過ぎ。セットリストを決めないでステージなんて、君らはガンズですか?
 そんな無鉄砲な彼等が最後に演奏した2曲が‥‥"この世は最高!" と "花男" だったという‥‥!! 特に前者は俺、久し振りにずっとずっと聴きたいと思ってたので、数年来の夢が実現して大興奮。宮本が曲名を口にした瞬間、大絶叫。勿論一緒にフルコーラス歌いましたよ!
 帰宅してからこのセットリストを見て、更に驚愕。何だよ‥‥頭の方で "男は行く" とかやったのかよ! く、くそぉ‥‥

 01. 化ケモノ青年
 02. 男は行く
 03. デーデ
 04. 平成理想主義
 05. 生きている証
 06. 友達がいるのさ
 07. 達者であれよ
 08. パワー・イン・ザ・ワールド
 09. この世は最高!
 10. 花男


■麗蘭

 ホントはこの時間、「100s」を観るつもりだったんだけど、ピーズ観た時に思った以上に人がいなかったので、「これじゃ麗蘭の時はどうなるんだよ‥‥」ってずっと心配でさ。客層がかなり若くて、それこそ10代の子達が大半なんじゃないか?って思えた程で。そんな子達が清志郎ならまだしも、チャボや蘭丸を、わざわざ「100s」を蹴ってまで観るんだろうか‥‥否、観ないよな。だったら俺が観るしかないじゃん!ってことで、断腸の思いで「100s」を蹴ったわけです。どうせ単独公演とか行くだろうし。麗蘭はここで観ないと、多分この先ずっと観ないんじゃないか、と思ってね。
 で、実際。本当に人が少なくて泣きそうになったよ。終盤、次のYO-KING待ちの子達も入ってきて、それなりだったみたいだけど‥‥あまりに少なくて、最前列まで行っちゃったもん。アルバムなんて、それこそ13年前に出た1stしか聴いたことないのにね。
 チャボさんは10年振りくらいに観たんだけど‥‥清志郎にしろこの人にしろ、年を取ることを忘れちゃったんじゃないかってくらいの変わなさっぷり。やっぱりカッコイイ以外の言葉が浮かばないよ。そして蘭丸。「土屋公平」としては何度か観てるけど、「蘭丸」としてはそれこそ'80年代に観たSTREET SLIDERS以来だよ。んで最近は本名での活動が多い彼だけど、この日ステージにいたのは間違いなく「蘭丸」でした。やっぱりあの低い姿勢でSGとか弾いてもらわないと。
 この日は2004年にリリースされた13年振り(!)の2ndアルバムの曲がメインで、全然知らない曲ばかりだったんだけど、全然飽きさせない、素晴らしい「歌」がストレートに伝わる、本当に良いステージでした。シンプルなバンド編成(2人の他にはリズム隊のみ。曲によってシーケンスを同期させてる)だったのと、音が程良い大きさだったこともあって、歌詞がちゃんと聞き取れて、言葉がストレートに、ビンビン伝わってくるんだよね。そしてそれを一言一句、噛みしめる俺。チャボの渋くしゃがれた声が、これまた曲・歌詞・演奏に合ってるのよ。このスタイル、この編成以外では絶対に成り立たないようになってるのよ。
 中盤、2人がアコギに持ち替えて歌った "悲惨な争い" という曲が、とにかく胸を締め付けられるような思いで聴いてた。本気で涙が溢れそうになった。歌詞だけ読んだら‥‥多分、青臭いと思っちゃうのかもしれないけど‥‥これをあの人達が歌って演奏する。そしてそういう歌を20年前、ガキンチョの頃から聴いて育ったからこそ、余計に響く。もうこれだけで俺的には大満足だったんですよ。
 演奏もなかなかのもんで、"あこがれのSouthern Man" って曲では、それこそサザンロックを彷彿とさせるギター×2+ベースによるユニゾンプレイや、チャボによるスライドプレイがとにかく圧巻。
 最後の曲、"R&R Tonight" とか聴くと、あーやっぱりチャボって「RCサクセションのチャボ」なんだな、と改めて実感させられるわけですよ。いや、当たり前の話なんだけど。何言ってんだって話ですけど、ホントにそう感じるんですよ。"トランジスタラジオ" とか "スローバラード" の、あのRCのチャボなんだな、って。清志郎だけじゃねぇんだぞ、ってこの日麗蘭のステージを観なかったガキどもに胸ぐら掴んで教えてやりたいね! もうね、間違いなくこの日のベストアクト。胸張って言いますよ、こっち選んで大正解だったって!!

 1. I Feel Beat
 2. SOSが鳴ってる
 3. あこがれのSouthern Man
 4. 悲惨な争い
 5. Get Back
 6. R&R Tonight


■YO-KING

 この日だけサンボマスターがバックを務める、スペシャルセッションだったわけで、だからこそ「くるり」を蹴ってこっちを選んだわけで。いや、別にそれがなくてもYO-KING観てたな。確実にこっちの方が好きだし。
 サウンドチェック時に、ステージ上にギターアンプが1台しかなかったんですよ。マイクも左右に1本ずつ。これってトリオ編成のセッティングじゃん‥‥あれっ、サンボ参加の話ってなくなったの?って思ってステージに注目すると、サンボマスター本人達がサウンドチェックやってた。ってことは‥‥あ、真ん中にスタンドマイクを置いた。どうやらこの日は倉持、ギターを弾かずに歌に専念するようです。そりゃまぁ、サンボにバック任せておけば安心だしな。
 倉持は2003年の春、サンボは2004年の夏にちらっと観たっきり。そんな両者の組み合わせはYO-KINGのシングル "審美銃" で実現し、それが切っ掛けとなってるわけですが、相性が悪いわけがない。しかも演奏された曲の大半が真心ブラザーズ時代の名曲ばかりですよ。その他も最新作やKinKi Kidsに提供した例の曲等、倉持ソロをよく知らなくても十分楽しめる選曲。こりゃ悪いわけがない。
 サンボはとにかく暑苦しい! けどそれが全然嫌みじゃない。いや、苦手な人もいるだろうけど、間違いなく俺的には「ツボ」。そして演奏が無茶苦茶上手い。若いのにな。以下、ライヴを観ての一言感想の数々。

 ・王、跳躍力凄すぎ
 ・1曲目で俺、昇天しそうになる
 ・1曲目の1コーラス目でサンボ山口、寝転がって弾き倒す
 ・そんな山口に王「(寝転がるの)早過ぎ!」と注意
 ・基本的に王と山口による、天然系掛け合い漫才
 ・是非来年はふたりでM-1にでも出てください
 ・王の嫁の話が何度か登場
 ・王「今年はサンボイヤーだと言っても過言ではない」
 ・嫁「いや過言でしょ」
 ・YUKIタソ、素敵すぎ
 ・相変わらずいい歌うたってるよ、王は
 ・俺も終始踊りまくり、歌いまくり
 ・王「くるりは明日観ろーっ!」
 ・来年も共演するって言ってた
 ・けど次はグレート&アイプチで観たい
 ・アンコール時、山口「キングは一度引っ込んでください」
 ・山口「あんた、なんでそんな天才なんだ!」
 ・王「生まれつき」
 ・山口「あちゃーっ!」
 ・今時そんな驚き方、マンガでもしないから!
 ・けど素敵。大好き、両者共

 01. 人間はもう終わりだ!
 02. 審美銃
 03. ブタと三日月
 04. カラカラ
 05. マイ・バック・ページ
 06. バトンが泣いている
 07. 素晴らしきこの世界
 08. 遠い星と近くの君
 09. Hey!みんな元気かい?
 10. 空にまいあがれ
 EN:Dream Is Over


 こんな感じで昼12時に入場、13時開演、22時終了という長丁場のイベント終了。けど全然長く感じさせない、全く飽きさせない内容だったと思います。途中2時間くらい時間が空いて「暇ーっ!」とか騒いでたけど、会場にいらしてたお友達や初めて逢う方々のお陰で、終始楽しく過ごすこともできました。

 来年も行くか、と問われると‥‥やはりジャパンフェスやサマソニ同様、「メンツ次第」だ、と。こればっかりはね。どうしようもないですよ。まぁ間違いなく来年もメンツ的には問題なさそうですけどね‥‥



▼麗蘭「SOSが鳴ってる」(amazon

投稿: 2005 01 03 12:00 午前 [2004年のライブ, HUSKING BEE, Polaris, YO-KING, 「フェス」, エレファントカシマシ, サンボマスター, ピーズ, The] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2003/08/01

O.P.KING『O.P.KING』(2003)

  YO-KING、奥田民生、Theピーズのはる、the pillowsのシンイチロウによる今夏限定ユニット、O.P.KING。まさかアルバムまで作る程本格的に活動するとは思ってもみなかったよね?

  事の発端は、今年3月に行われたこのイベント。YO-KING主催で、彼の友人や親しいミュージシャンが集ったイベントなわけですが、この時出演したのは他でもない、民生とピーズなわけですよ。で、そのイベントの最後にはこの4人で、いわば「プレO.P.KING」と呼べるようなライヴをやったわけ。その時に演奏されたカバー曲("BAD BOY"、"RIP IT UP ~ Ready Teddy"、"Hippy Hippy Shake")は全て今回のアルバムに収録されているんだけど、そういったカバー曲のみならず、O.P.KING名義での作品2曲、YO-KING、民生、はるによるオリジナル曲がそれぞれ1曲ずつ、計8曲の最高にイカすロックンロールが詰まったミニアルバムがここに完成したわけです。

  いきなりこのメンツでバンド組みましたって言われると、普通は「おおっ、スゲエ! スーパーバンドだよ!!」って興奮するんだろうけど、冷静に考えるとこの組み合わせって、単に初期YO-KINGバンド(倉持・はる・シンイチロウ)に民生がゲスト出演したような形ともいえるんだよね。実際、民生ってYO-KINGのセカンドアルバムにも2曲ゲスト参加してるんでしょ? その片鱗みたいなものはずっと前から見え隠れしたたわけか‥‥

  ハッキリ言っちゃえば、YO-KINGの楽曲はまんまだし、民生の曲もまんま民生、はるの曲もピーズでやっても何ら違和感のない、当たり前の曲。つうかそれが当たり前の話だろってことなんですが。それだけ色や個性が強いミュージシャン/ソングライター/シンガーが3人も揃ってるんだもん、普通は個性のぶつかり合いみたいな、どぎつい世界観をつい想像してしまいがちだけど、ここにあるのはそういった「若さ故の争い」的サウンドはゼロ。目立つ時は思いっきり目立ちまくり、他者を立てる時は日陰の人として地味にする、でもそのスター性がそれでも滲み出てしまう、みたいなそんな内容。要するに「大人が頑張ってやんちゃしちゃいました!」的1枚。30代後半、40代に手が届きそうなオッサン4人による「夏の想い出音日記」なサウンドトラック盤。それがO.P.KINGなんじゃないでしょうか?

  ま、言い出しっぺは間違いなくYO-KINGでしょう。民生が進んでこのメンツを揃えて「バンドやろうぜ!」なんて言うわけないし、はるはピーズで精一杯だと思うし、シンちゃんにしろピーズとpillowsで手一杯だからYO-KINGバンド辞めたわけだし。もうね、王様のワガママから始まったといっていいんじゃないかな? だからって、決してYO-KINGが悪者だと言いたいんじゃなくて、よくぞ実現させてくれた、ありがとう!と心から感謝したいわけよ。だってさ、それぞれがそれぞれのバンドのリーダー格な存在ばかりでしょ?(ま、ソロのYO-KINGと民生は当たり前だけど、ドラマーのシンちゃんはちょっと違うかも)そういった人間がリーダーでもなく、単に「バンドの一員」としてステージに立つ姿、あんま観れないわけじゃない? 特に民生なんてユニコーン解散してから10年近くだよ!? これを面白くない・楽しめないって言ったら嘘になるんでないの?

  そういう偏った楽しみ方もありつつ、肝心の音はもうストレートすぎる程のロックンロール。それぞれのソロ曲は上に書いた通りだけど、それらの音も一本筋が通ってる感じかな。そして問題の「O.P.KING」としての共作曲"O.P.KINGのテーマ"と"通り過ぎる夏"。これってどういう風に作っていったんでしょうね。前者は民生がメインで歌うパートが多く、ブリッジ1でYO-KING、ブリッジ2ではるといった感じで、それぞれが歌うパートのメロはやっぱりそれぞれが書く楽曲のそれに近いのね。更に後者に関しては、はる~YO-KING~民生~シンちゃん(!)という具合に各コーラスを歌っている構成で、コード進行とサビメロは一緒なんだけど、それぞれのメロディが全く違うという‥‥多分さ、それぞれが歌うパートに関してはそれを歌う人がメロディや節回しを作ってると思うのね。特に"通り過ぎる夏"の場合は確実にそれ。もう笑っちゃう位にそれらしいメロディだもん。んん、だとしたらシンちゃんのは‥‥おおっ!

  こういうのはね、レビューでいろいろ解説・分析するもんじゃなくて、爆音でひたすらリピートするのが正しい楽しみ方だと思うのね。この夏必須、特に同年代のオッサン達にこそ聴いて欲しい1枚。



▼O.P.KING『O.P.KING』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2003 08 01 12:00 午前 [2003年の作品, O.P.KING, pillows, the, YO-KING, ピーズ, The, 奥田民生] | 固定リンク

2003/03/23

Theピーズ ONE MAN LIVE 2003@SHIBUYA-AX(2003年3月21日)

  Theピーズのワンマンツアー、ファイナルに行ってきました。考えてみれば過去に参加したピーズのライヴは全部イベント関係で、1時間以上演奏するピーズってのをまだ観たことなかったんですよね。これまで(っつうか、昨年暮れからの、復帰以降ね)観たのって全部イベントで、しかも30~40分程度の演奏なんですよね。更に2月に出た「Theピーズ」からの曲がメインで、俺が体験することが出来なかった「マスカキザル」から「リハビリ中断」の曲はほんの数曲しかライヴで体験してないという。そりゃね、確かに新譜は完璧の名盤だし、ここから全曲やられても全然文句ないし満足なんだけど、やっぱりさぁ‥‥あれも聴きたい、これも聴きたいっていう思いがあるわけですよ、後追いファンとしては。

  今回、幸運にも先行予約でチケットを確保できただけでなく、整理番号1~2番という信じられない若い番号のチケットを手にすることができてしまい(トルちゃんに感謝!!)、これはもう最前列で観るしかないよな‥‥って思ったんですが、この日のライヴってテレビ中継が入ってたんですよね。出来れば‥‥あまり移りたくない(苦笑)んで、アビさんサイドの、もうちょっと右寄り、ギリギリカメラに入らないかな!?って位置の最前列を確保して(笑)、開演までの1時間、あれやこれやと思いを馳せながら待っていたんです‥‥が‥‥録画用のカメラに、セットリストが貼り付けてあるし。しかも嫌でも目に入るし、最前だし(涙)。大阪や名古屋のライヴレポートを読まないようにしてたのに‥‥

  というわけで、大体の流れを把握してしまったものの‥‥いざライヴがスタートしたら‥‥頭真っ白なわけですよ。ゴメン、今回マジでレポートらしいレポート書けないよ。ナンバガの時も同じようなこと書いたけど、ホントにそれくらい最高だったわけ。セットリストや大体の流れは某巨大掲示板でチラッと目にして思い出したり出来るんだけど‥‥"生きのばし"の「ジャッジャーン」っていう、あのイントロが流れた瞬間からアドレナリン噴出しまくり、多分俺の脳天から煙か、あるいは血が逆流してたんじゃないかと思えるくらいに大興奮。終始歌いまくり。ソロになるとアビさんが目の前で思いっきりギターを弾きまくるわけですよ‥‥あのクレイジーなギターを! ねぇ、どうすりゃいいってぇのマジで!? そりゃさ、誰だってあの場にいたら興奮して自我を失いますよ!

  更にさぁ‥‥2曲目に"シニタイヤツハシネ"だよ!? 信じられる!? 「生きのばし」て「シニタイヤツハシネ」だよ!? 完結しちゃってんじゃんか、頭2曲で! いやぁー興奮し過ぎてマジで鼻血か涙が出るかと思ったよ。もうね、この時点で燃え尽きてんのな俺。残りの25曲以上はオマケだよ、贅沢なオマケ!

  とにかくね‥‥MCが印象に残るの、多かった。やっぱり時節柄戦争ネタが多いんだけど‥‥「戦争はじまっちったけどよぉ、間に合ってよかったぜー! ずっと今日を楽しみにしてたんだぜー!」とか「邪魔すんなよなブッシュ。ブッシュブッシュ!」とかさ。で、アビさんに「今日は戦争ネタかよ」と突っ込まれて、はる「だってテレビでそれしかやってねぇんだもん」なんてやり取りしたり。そんな戦争に対して「結局ね、我々は‥‥無力なのよ!」と言って"無力"を演奏したりとか。はる流の「生きざま」を感じさせる言葉の数々。その一言一言に笑ったり喜んだり涙したり‥‥ヤベェ、俺マジでピーズにハマッちゃってるよ。

  更にね、この日ははる以上にアビさんがヤバかった。ステージに登場した時点から既に出来上がってたのね(多分、アルコールが相当‥‥/笑)。何か、この日は午後2時に目が覚めて大遅刻してメンバーやスタッフを焦らせたエピソードとか(「お客にはすまないと思うが、おまえら(はる&シンちゃん)には謝らん!」)ギターを置いていきなりメンバー紹介を始めるかと思ったら「日本武道館へようこそ!」‥‥(笑)しかもその言葉に合わせてはる、DEEP PURPLEの"Smoke On The Water"の、あの有名なリフを弾き始め(笑)、更にそれにシンちゃんまで合わせ始めるし。

  けどね‥‥この日最高のMCは、アンコール時のアビさんの宣言‥‥「これからも俺がこのバンドを引っ張ってってやるからよぉ!」とお客に向かって叫んだ、あの瞬間だよね。はるは「アビさんが何時辞めるって言い出すか‥‥」みたいな感じで気を遣ってたようだけど、この一言にはお客も大歓声。つうか泣けた、マジで。これが同じステージで「クリ○リス舐めたい?」とか言ってたバンドと同じ奴らかよ!?って思える程に(笑)。

  MCばかりレポートしてるんだけど‥‥セットリスト見てもらえば判る通り、文句なしの選曲でしょ? 新作からは全曲やってくれて、しかも古い曲も満遍なく、名曲の数々を惜しげもなく連発(「マスカキザル」から1曲もなかったのが残念)、アビさんが参加してない「リハビリ中断」からも2曲やってくれるサービス振り。けど、折角だから"実験4号"とか"赤羽ドリーミン(まだ目は醒めた)"も聴きたかったなぁ。でも、そう思ったのはライヴが終わってから一夜明けてだしね。ホントね、ライヴの最中も、そして終了後も笑うしかないくらいに最高なライヴだったのよ。こんな気持ちになるライヴ、年に1本あるかないか‥‥あったら儲けモノってくらいに貴重な体験をしたなぁ、と。ねっ、行けなかった人、そう思わないかい?

  そうそう、YO-KINGはまたこの日も来ててハーモニカ吹いて帰ってきました。既に2度目ってこともあり、お得感はあんまりなかったなぁ俺は。だって‥‥隔週で倉持に会ってるんだもん、最近(苦笑)。

  アンコールでは、誰もが知ってるあの"ピクニック"をパンクロック風にアレンジして、みんなで大合唱したりして、最後の最後はやはり超名曲"グライダー"で閉めたりで‥‥全27曲全てが終わっても誰も帰ろうとしないで、拍手でアンコールを、更に求めるんですよ、既に客電が点いてるにも関わらず。客出しのSEも流れてたんだけど‥‥最後にまた3人がステージに戻って来てくれたんですよ! 正直これは予想外。実際、外に出て帰ってしまったお客も多かったみたいで、はる「頼むからもう帰ってくれ!」(笑)とか言って、もう1曲だけ‥‥"ハニー"をハイテンションで演奏して、本当の意味での「アンコール」も終了。全28曲、約100分に及ぶワンマンライヴはこうして終わったのでした‥‥

  本当ならみんな、こんなライヴレポなんか読まないで実際にピーズのライヴを体験してもらうのが一番なんだよね。けど、チケット取れないとか、自分が住んでる地方に来ないとか、あるいはCSで放送されたこの日のライヴ中継を観れなかったとか、いろんな事情で生ピーズを体験出来ない人も多いのも事実。そんな人達がこんな「サイコー!」しか連発してないようなレポを読んでどんなライヴだったかを理解してくれるのかどうか疑問ですが‥‥サイコーなんだもん、仕方ねーよマジで。

  今後もちょくちょく(毎月2~3本程度)イベント出演してくようなので、機会があったら是非観てください。ってその前にアルバム聴いてください。ホント、日本最強のロックンロールバンドなので。ストーンズの4分の1以下の値段で、こんなにも最強のライヴを体験できるんだからさ(いや、ストーンズも最高なんだけどね!)。

  ‥‥うわぁ‥‥まだあれから2日しか経ってないのかよ‥‥早くも次の生ピーズが恋しくて、悶々とした日々を過ごしそうです。ま、あと2週間の辛抱ですけどね、個人的には‥‥ウフフ。


[SETLIST]
01. 生きのばし
02. シニタイヤツハシネ
03. どこへも帰らない
04. ブリロー
05. ギャンブル
06. 君は僕を好きかい
07. ドロ舟
08. 無力
09. 植物きどりか
10. ひとりくらいは
11. ニューマシーン
12. ふぬけた
13. 使いのこし
14. バースデー
15. タクシー
16. ヒッピー(with / YO-KING)
17. サイナラ(with / YO-KING)
18. 日が暮れても彼女と歩いてた
19. 喰えそーもねー
20. 脳みそ
21. 底なし
22. まったくたのしいぜGO GO
23. ゴーラン
24. とどめをハデにくれ
 --encore--
25. ピクニック
26. Yeah
27. グライダー
 --encore--
28. ハニー



▼Theピーズ『Theピーズ』
(amazon:国内盤CD / MP3

投稿: 2003 03 23 12:00 午前 [2003年のライブ, YO-KING, ピーズ, The] | 固定リンク

2003/03/09

YO-KING presents「TODAY」@Zepp Tokyo(2003年3月8日)

  というわけで行ってきました、「お台場オヤジ祭」!(笑)YO-KING主催のイベントってことで、出演するバンドも彼に縁のある奴らばかり。アマチュア時代からの付き合いで、昨年までツアーメンバーであったTheピーズ(の、はるとシンイチロウ。もっともアビさんも含めて付き合いが古いわけだけど)、互いに友達少なそうな気がする奥田民生。そこに民生の事務所「Hit&Run」所属の新人バンド(とはいってもまだインディーズですが)detroit7がオープニングアクトとして出演。トータルとして約3時間半に渡る濃いロックンロールカーニバルでした。それでは、各バンドについて少しずつ感想を‥‥


◎detroit7

  左利きのギター兼ボーカルの女性、男性ベーシスト&ドラムによる3人組。今回初めてその名前を知ったのだけど、どうやら民生やPuffyが所属する「Hit&Run」のアーティストだそうで、現在はまだインディーズからマキシシングル1枚を出したのみ(以前アルバムを1枚出したけど、それは100枚限定だそうで現在入手困難)。いずれソニーからデビューするんでしょうね。実際、2月に行われた民生のクラブツアーや、先日のTEENAGE FANCLUB来日公演でもオープニングアクトを務めたそうですから。

  もうね、名前まんまの音楽性。デトロイト・ロック・シティ出身のガレージバンドを彷彿させる、ハイエナジーなガレージロック。歌詞が英語なもんだから、余計にカッコイイ。決して演奏は上手い方ではないけど、バンドとしてのグルーヴ・ノリは十分に伝わってきたし、かなり好印象(実際、帰りに物販売り場でCD買ってしまったし。で、ボーカルのnabanaさんと握手しました)。ボーカル&ギターのnabanaさんがかなり雰囲気モノの人で、一瞬LOVE PSYCHEDELICOのKUMIと間違えた程(いや、その物販でお会いするまで、てっきりデリコ・KUMIのサイドプロジェクトだと思ってたし)。

  爆走系ガレージバンドが国内外でもかなり人気を得ていますが、このバンドもそこに入れても全然問題なし(STROKES辺りに通ずるバンドだと思います)。ま、この日聴いたのが3曲だけで、しかもEPにも4曲しか入っていない点から、今後のバンドかなぁという気も。まだ確たる個性を確立しているとも思えないので、次の音源&ステージに期待。多分、今後も何度かお目にかかる機会がありそうな予感。


[SET LIST]
01. Inside
02. Beautiful Song
03. Ordinary Madness


◎Theピーズ

  約20分に及ぶdetroit7の演奏後、15分程度のセットチェンジを経て、いよいよ我らがピーズの登場。それまで結構余裕を持って観てたんだけど、はるやアビさんが出てきた瞬間、後ろからドッと押されて、気づけば結構前の方まで移動(いや、自分で柵くぐったりして移動したんだけど)。

  「今日は楽しむぞ~! 楽しくなれ~!」というはるのMCに続いて、アビさんと向かい合って"生きのばし"からスタート。この日は単独ツアー直前ってこともあり、新作メインの内容。バンドのグルーヴも前回観た時よりも更に良くなってるし、全ての新曲を把握した前と後とでは、こちらの感じ方も全然違って、終始安心して観られました。つうか最初っから最後まで歌いっぱなしの踊りっぱなし状態。アビさんのギター、相変わらず音デケー!

  2曲目でいきなり意外な"どこへも帰らない"が演奏され、ちょっとビックリ。続く"底なし"といい、ラストに披露された"とどめをハデにくれ"といい、新作以外の古い曲は全てアルバム「どこへも帰らない」からだったのが、ちょっと嬉しかったなぁ。一番気に入ってるアルバムなだけにね。けど、この日のライヴを観て実感したのは、別に今日は古い曲、やらなくてもよかったかなぁ、と。新曲だけで全然問題なかったし、むしろ古い曲で大盛り上がりだったのは、一部のコアなファンだけだったような気がしたし。新曲が結構浸透してたようだし、逆に知らない人にも十分にアピールしてたし。完全に「今を生きるバンド」として機能してるんだから、無謀ととられても新曲で通して欲しかったなぁ、と贅沢な感想を書いてみたりして。

  観る前から予想してた通り、YO-KINGが"ヒッピー"と"サイナラ"でアルバム同様ブルースハープで参加。もうね、倉持が出てきた瞬間の、アビさんの笑顔といったら。ホント嬉しそうな顔してギター弾くのね。何か観てるこっちまで嬉しくなっちゃったよ。ステージの隅っこで控えめにハープを吹いてた倉持の傍に行って、中央まで誘導するアビさん、何か微笑ましかった。うん、いいもの観たなって感じ。

  その後の"ゴーラン"、"グライダー"の流れは圧巻。初めて生"グライダー"を聴いたんだけど(「FACTORY」や「ライヴビート」では観たり聴いたりしてたけど)、やっぱりあのギターソロは圧巻。アビさん、弾きまくり。呆れるくらいに音デカいし。けど、やっぱりそこが凄いんだけど。いやーこれ観ちゃうとホント単独ツアーが待ち遠しくてたまらなくなるね。

  ここで終わるのかと思いきや、最後にもう1曲、"とどめをハデにくれ"をやるんだけど‥‥イントロのドラムからアビさんのギターに入るところで、アビさん気合い一発のジャンプをした時にギターからシールドが抜けちゃって、あら大変。はるのベースも入っちゃった後だったんだけど、すかさずはる「もう一丁!」とそのままドラムがイントロに戻って、アビさんが‥‥またシールド抜けてるし!(笑)結局、さすがのアビさんも苦笑い。けど、それがいい方向に影響して(?)、最後はものすげーハイテンションで終了。前回観た時もイベント出演だったけど、さすがに今回は身内ノリのイベントなだけに、終了後も皆満面の笑み。約40分程度の演奏だったけど、もう満腹ですハイ。


[SET LIST]
01. 生きのばし
02. どこへも帰らない
03. 底なし
04. ブリロー
05. 無力
06. ヒッピー(ハープ:YO-KING)
07. サイナラ(ハープ:YO-KING)
08. ゴーラン
09. グライダー
10. とどめをハデにくれ


◎奥田民生

  ピーズでいい汗かいて、個人的には燃え尽きた感がある中、ステージ上には大所帯なセットが。ああ、次は民生か‥‥思えば俺、ちゃんと民生のステージを観るのって'99年のフジロック以来かも。'01年のひたちなかでは、スクリーンで観たり遠くから聞こえてくる音を聴いてただけで、実際にステージを観てたわけじゃないしね。ここ数作のアルバムはかなり好きだし(いや、民生のアルバムで気に入らないアルバムなんてないわけで)、特に新作「E」は未だに愛聴してるしね。単独ツアーを終えた後だけに、どんな感じのライヴになるのか‥‥。

  以前との違いに驚いた点があって、パーカッションが加わってたことがちょっと驚き。彼が加わったことによって、リズムにより厚みが加わって、かなりいい感じでしたね(特に"鼻とフラワー"は良かった!)。

  やはりというか、新作メインのセットリストになってたんだけど、いきなり"月を超えろ"からスタートしたのには驚いた。いや、よく知ってる曲(何せ'99年観た時もやってたからね)からスタートして、ちょっと安心したんだけど。民生の声はいつ聴いても、ホント伸びがよくて張りがあって、絶対に外さないよね(音程のことじゃなくて)。それでいて、フッと力が抜けるような感じの超えになったり。このバランスが絶妙で。CDで聴いてるのもいいんだけど、やっぱりこの人はライヴの人なんだなぁと再認識。ギターソロも大袈裟なくらいに顔クシャクシャにして弾きまくり。こんなに顔クシャクシャにしてソロ弾きまくる人、ゲイリー・ムーアーかBBキングか民生か、ってくらいで(笑)、いやマジで。

  "ヘヘヘイ"でのほぼ全員参加のパーカッション、相変わらずヘヴィな"人間2"、渋過ぎるオヤジ節炸裂な"モナムール"、ベースの根岸さんによるデス・ベースが聴かせ所な"御免ライダー"と、全然飽きさせないし、逆にちょっと後ろに下がって余裕ブッこいて観ようと思ってた俺も、完全にノセられちまってるし。ピーズとは全然タイプの違うバンドだけど、全然アリ! 更に"まんをじして"、"哀愁の金曜日"、"ドースル?"とノリのいいロケンロー3連発で、約40分のステージは終了。1曲の中にジャムっぽいパートがあったりで、意外と長くやってるのかと思いきや、今日はピーズも民生も皆同じ持ち時間のよう。ま、俺にとって民生は、単独公演を無理してチケット取って行こう、っていうアーティストでもないので(勿論好きなんだけどね)、こういうイベントやフェスで観るのが殆どなんだろうけど、これからもこうやって素晴らしいライヴが観れたらいいな、と正直思います。とにかくピーズといい、民生といい、甲乙付け難いハイレベルのステージでした。


[SET LIST]
01. 月を超えろ
02. 鼻とフラワー
03. ヘヘヘイ
04. 人間2
05. モナムール
06. 御免ライダー
07. まんをじして
08. 哀愁の金曜日
09. ドースル?


◎YO-KING

  民生が終わった後、さすがに喉が渇いたので、フロアから外に出て、バーカウンターへ。その途中で、元ゴイステのボーカルに遭遇。ああ、ピーズ好きみたいなこと雑誌に書いてあったし、普通に客として観にきたのかな。ファンらしき子達に囲まれ、普通に笑顔で会話してました。

  演奏が始まる直前に再びフロアに戻り、結構後ろの方で観ることに。ま、数週間前に単独ツアー観たばかりだから、今日は余裕を持って拝見させていただくことにしましょう。

  倉持、グレートマエカワ、デュークアイプチの3人、相変わらずハイテンション。さすがにデカイ会場で観る(聴く)せいか、水戸の時と違って音のバランスもいいし、パフォーマンスからも余裕が感じられました。ツアーが終わって多少の余裕が出来たんでしょうね。"風に別れを"を演奏し終えた時に倉持が開口一番「今までで一番の出来!」と発言。確かに前回観た時よりも(そう、全てにおいて)良いと感じました。身内によるパーティーっていう肩の力が抜けた場での演奏ってのもあるのかな。とにかく、相変わらずいい歌をいい演奏で聴かせてくれます。

  3曲終えMCをした後に、「今日はここからスペシャルコーナー」と言って、アルバムにも参加して貰った民生に、その参加曲でギターを弾いてもらうことに。しっかりコーラスまで取ってました。"ダムの底"は真心時代の倉持同様、拓郎チックな譜割りを持った字余り歌詞のフォーキーな色合いを持つミディアムロック。民生がソロを弾くわけだけど、他人の曲、他人のステージなのに弾きまくり(笑)。続く"ずっと穴を掘り続けている"はかなりハイテンションなアッパーチューン。倉持のハープソロに続いて民生のソロといった感じで、聴いてるこっちもかなりいい感じで踊ってました。そして仕事を終えると、他人行儀な挨拶をしてステージを去る民生。すかさず倉持も「レコーディングよりも上手くなってました(笑)」と一言。場の空気がそうさせたんだろうね、きっと。

  後半戦は、単独ツアーの縮小版といった流れ。相変わらずいい演奏にいい歌。そして客も大入りなもんで、"EVERYBODY NEEDS SOMEBODY NOW"でのコール&レスポンスも前回以上でした。YO-KINGのステージも約40分で終了。おお、みんな同じ配分なのか? 当然主催者でありトリであるYO-KINGに対するアンコールが求められるわけだけど‥‥


[SET LIST]
01. DREAM IS OVER
02. FOREVER YOUNG
03. 風に別れを
04. ダムの底(Gt & Cho:民生)
05. ずっと穴を掘り続けている(Gt & Cho:民生)
06. Hey!みんな元気かい?
07. EVERYBODY NEEDS SOMEBODY NOW
08. LIFE


◎セッション

  アンコールを求める拍手の中、ステージ上のセッティングがまた変わってます。ドラムセットが別のものに変えられ、ベースはどう見てもはるのベースだし、なにやら民生のギターもまた用意されてるし、更にステージ前方にはマイクスタンドが3本も用意されている。これはもしや‥‥。

  アンコールに応えて登場したのは、倉持、民生、はる、シンイチロウの4人。昨年までのYO-KINGバンドに民生が加わる形、というよりも、真心ブラザーズ、ユニコーン、ピーズ、KENZI & THE TRIPS(笑。あるいはPOGOでもpillowsでも可)といった、'80年代後半に登場したバンドのメンバーによる大セッション大会がスタートするのでした。「あっという間に終わっちゃうから、みんな集中して聴いてよ」と倉持。左からはる、倉持、民生という並びで、後ろにシンちゃん。まずは民生がボーカルで、聴き覚えのあるロックンロール・クラシックナンバーを‥‥けどタイトルが思い出せない。サビで「Help Yourself~」とか歌ってた気がするんだけど、そんなタイトルの曲あったっけ? 曲だけは多分、誰もが聴いたことのある曲なんだけどねぇ(何てことはない、BEATLESもカバーしてた"Bad Boy"でした。「Help Yourself」じゃなくて「Behave Yourself」の聞き間違いね)。やっぱりこういうシンプルな曲にはるのベースって合ってるよ。倉持、民生両者が地味ながらもオーラを持った人間なんで、さすがにはるは控え目。で、次の曲は倉持がボーカル。これも誰もが知ってるような曲なんだけど、全然曲名が判らない(これも後で"Rip It Up"と判明。嗚呼なるほど!)。ま、判らないからってノれないわけじゃないけどね。そして3曲目がはるで、これはさすがに知ってた、"Hippy Hippy Shake"でした。原曲のキーのままなんだけど、はるがかなり辛そうで、がなるように歌ってました、いや叫んでました。ここで終わると思いきや、最後の最後で真心ブラザーズとしてのラストシングル、そしてはるもシンちゃんも参加してた"人間はもう終わりだ"を披露。これはちょっと嬉しかったかも。俺も好きな曲なんで、一緒になって歌う。いや~やっぱこのメンツの中では民生って浮いてるね。倉持・はる・シンちゃんって組み合わせは全然違和感ないけどさ(ま、真心末期からのメンツだしね)。やっぱり最後ってこともあって、それぞれのバンドのファンも普通に盛り上がって、約3時間半に及ぶイベントは終了したのでした。

  個人的にはこの日、赤坂ブリッツで行われていたTEENAGE FANCLUBに行こうか、こっちに行こうかで悩んでたんですが、たまたまチケットを譲ってくださる方が現れて、迷わずこっちを選んだわけですが、こっち選んで大正解でしたね。最近、YO-KING、pillowsといった「オヤジ共によるロケンロー」ばかりを追ってるような気がするのですが(そしてそれらに惹かれてる俺がいるわけですが)、ある種そのシーンの(ってそんなシーンはないわけだが)表舞台にいる民生とYO-KING、そして今その表舞台で大ブレイクしようとしている復活ピーズという3バンドが同じ条件で共演し、最後にはセッションを繰り広げるという、かなり貴重なステージを観ることができたわけですからね。最近、イベントものを観に行く機会が増えてますが、やっぱり一度にいろんなバンドを観れるのは楽しいし(中にはつまらないバンドもいますが)お得だし、何よりいろんな出会いがあるのがいいですね。まぁ今回はメイン3バンドは普段から聴いてるメンツだったんですが、そんな中detroit7というニューカマーと出逢うことができたし。これは結構な収穫だったと思います。

  果たしてまたこういうイベントを、倉持が「自分が楽しむため」にやるかどうかは不明ですが、是非こういう感じでやって欲しいと思います。あ、次回は桜井の新ユニットも加えてね(笑)。


[SET LIST]
01. Bad Boy(民生Vo.)
02. Rip It Up(倉持Vo.)
03. Hippy Hippy Shake(はるVo.)
04. 人間はもう終わりだ(倉持Vo.)



▼真心ブラザーズ『夢の日々~SERIOUS AND JOY~』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2003 03 09 01:17 午後 [2003年のライブ, detroit7, O.P.KING, YO-KING, ピーズ, The, 奥田民生] | 固定リンク

2003/02/21

YO-KING "LOVE & ROCK'N'ROLL" ツアー@茨城・水戸ライトハウス(2003年2月20日)

  YO-KINGはおろか真心ブラザーズ時代すらライヴを観てない俺。勿論、真心時代からCDはそこそこ聴いてきてはいたんだけど、昨年後半にYO-KINGの「愛とロックンロール」を買いまして。それは間違いなく、Theピーズのはるがベースで参加していたってのが大きいのですが、残念ながら既にはるとシンイチロウ(the pillows)はピーズの活動が活発になった為、ツアーから離脱しています。代わりに加入したのが、フラカンのグレートマエカワと、元チェンバロの平尾ユウスケ。一体「愛とロックンロール」ではるやシンちゃんがプレイしたフレーズをどう表現するのか。その辺も期待しながら、今回のライヴに挑みました。

  今回のライヴには前座が付きました。double faceという3ピースバンド。水戸出身のバンドで、現在は東京に移って活動中とのこと。3曲、約20分の演奏でしたが‥‥ファンに怒られそうですが、ちょっと初期のくるりを彷彿させるバンドでしたね。悪くはないんだけど、この程度のバンドなら掃いて捨てる程いるわけで‥‥厳しいこと書いて申し訳ないんですが、全然興味沸きませんでした。それに、途中でベースとギターのチューニングが微妙にずれて、しかもボーカル&ギターの人の歌、ピッチがずれてて聴いてて気持ち悪かったし。まぁまだこれからのバンドでしょうから、このまま経験積んで頑張って欲しいものです。

  その後20分間セットチェンジ。会場内に流れていたのがボブ・ディランの先日出た「ROLLING THUNDER REVUE」ライヴ盤。ずっと聴き入っていると、会場暗転。ストーンズがカバーしたことでも知られる"Harlem Shuffle"の原曲が流れ始め、それに合わせてメンバー登場。俺はこの日、後方の扉近く、ほぼ最後列を陣取って、壁にもたれて観戦してました。そんな位置でもステージまで数メートル程度だから、全然遠くないし。キャパ300人程度のハコだし、まぁほぼ満員状態だけどかなり余裕を持って最後まで観ることができましたよ。

  選曲は「愛とロックンロール」収録曲を中心に、時々真心時代のソロ作「DEFROSTER ROCK」からや、4月リリース予定の新作「IT'S MY ROCK'N'ROLL」収録予定の新曲も披露。新曲も過去の楽曲と違和感無く馴染んでました(当たり前か)。

  とにかくYO-KING、終始笑顔。楽しくて楽しくて仕方ないって感じ。貫禄とかオーラとか、そんなのが全然感じられない、逆に若々しい新人バンドみたいだった。更にリズム隊がはるやシンちゃんよりもクセが強い面々なもんだから、余計なんだろうね。ビジュアル的にもグレートがああだし、平尾(YO-KINGバンドでは改名して「デューク・アイプチ」と名乗っているそうな/笑)もアフロだしねぇ‥‥で、グレートはとにかく動く。プレイも派手だし、動きも派手、そしてフレーズもはる以上に動き回って派手。はるがポール・マッカートニーだとしたら、グレートマエカワはレッチリのフリーとでも例えましょうか。とにかくそんなイメージ。はる&シンちゃん在籍時は「FACTORY」出演時のビデオを観てるからそれと比較してるんだけど‥‥はる&シンちゃん時代を「クールなロックバンド」だとしたら、今は「バカバカしいまでのロケンローバンド」といった感じですかね‥‥判ってもらえますでしょうか?

  YO-KINGって結局、ただのロックバカ、いや、ロックオタクなんだろうね、いい意味で。だから曲の途中でジャムパートを沢山入れたり、そこで"MANNISH BOY"のカバーをやっちゃたりとか。MCで「今日がツアー19公演目」という話題になったら、急に「19回目の神経衰弱」(ストーンズの曲名)とか言い出すし。真心時代の "拝啓、ジョン・レノン" にしろさ‥‥好きで好きで堪らないんだろうね。それがこれでもか!?ってくらいに伝わってくるライヴだった。

  特に圧巻だったのが、アンコール前のラスト4曲。アルバム「愛とロックンロール」でも後半最大のハイライトといえる"MUSIC"での中盤のジャムパートの壮絶さ。KinKi Kidsに提供した楽曲のセルフカバーとなる"Hey!みんな元気かい?"での、会場を包み込むポジティブさ。コール&レスポンスが最高に素晴らしかった(この日の水戸ライトハウスのお客、最高!)"EVERYBODY NEEDS SOMEBODY NOW"、そして今のYO-KINGのテーマソングといえるシングル曲"LIFE"。フロア後方で腕組みしてステージ眺めてた俺でさえも、最後には一緒に歌い踊ってたもんな。きっちり届きましたよ、王様。

  アンコールは次作「IT'S MY ROCK'N'ROLL」からの曲(タイトル不明)からスタート。マイナーコードの、とにかく勢いのあるカッコイイ曲。この日聴いた新曲から察するに、次作は「愛とロックンロール」の延長線上にあるんだけど、歌詞が更に濃くなってるように感じました。「愛とロックンロール」が独白的な内容が多かったのに対し、新作はもっと対外的な内容になってるのかな、とか勝手に想像してしまいました。実際、昨年からのツアーを通して、また歌の力強さを信じることができた、とかそんなこと言ってたし。真心時代から数えても初上陸となる水戸の地でここまで受け入れられた事実。これが全てですよね。多分、俺と同じようにそれまで殆ど彼に興味のなかった人、たまたまライヴハウスに足を運んだ人、そういった人達の心を動かす、本当にシンプルな言葉で綴られた、シンプルなロックンロール。けど、だからこそ説得力があるんだよね。ピーズにしろYO-KINGにしろ、30代中盤を過ぎた大人達が作り出すロックンロールがリアルに響くんだよね、今の俺には。

  最後にもう1曲ってことで、「愛とロックンロール」から"BEHIND"を、何度もエンディングを引っ張って延々プレイ。終わるのが名残惜しそう。終いにはギターをローディーに弾かせて、自分はマイク持ってピョンピョン飛びまくり、ステージ前方の客と握手やタッチをしまくり。最後にはカッコよくジャンプしてキメて終了。

  ‥‥のはずだったんだよね、YO-KINGにとっては。ところがデュークこと平尾が、終了と同時にカウントを始めると‥‥「どか~んと一発、やってみよ~およ~♪」ギターを持ったローディー、そしてグレートマエカワと平尾が一緒に歌い出す‥‥そう、真心ブラザーズの"どか~ん"ですよ! たじろぐYO-KING。一瞬、何が起きたのか理解できなかったようで、それを理解できた瞬間に「俺は何も聞いてないぞ~」と苦笑い。ローディー、グレートと平尾で示し合わせてドッキリさせたようです。で、結局ヤケになって勢いに任せて歌うYO-KING。観てるこっちはまさか真心の、しかも初期の代表曲であるこの曲をこのメンツで聴けるとは思ってもみなかったので、大興奮。つうか、真心の曲やってるとか聞いてなかったので、ホントに驚いた。YO-KINGは終始「騙された~」と叫んでました(笑)。で、ワンコーラス演奏して、無事終了。約2時間に及ぶYO-KINGのライヴは無事21時40分頃に終了したのでした。

  最後には素晴らしいサプライズもあり、もう大満足。勿論、それがなくても全然問題ないくらいに満足しまくりだったんだけど。ピーズのそれとは違うけど、とにかくポジティブ。そして肯定することを歌う大人のロックンロール。何もロックは10代、20代だけのものじゃない。30代の俺達が聴くに相応しいロックだってあっていいはず。彼の新曲に"大人だから夢を見る"という曲があるんだけど、「大人になったからこそ、夢を見ようぜ!」と叫ぶYO-KINGの笑顔が印象的でした。

  数週間前になって急に行くの決めたライヴだったけど、ホント行ってよかった。今週は1週間に4本もライヴがあるんだけど、こんなに素晴らしいライヴが観れるなら、全然苦にならないし、むしろ7日毎日でも観たいね。次のアルバムが出たら、是非またツアーに行きたいと思います。水戸や千葉ルックみたいな小さくて狭い小屋でまた観たいなぁ。勿論、都内の大型ライヴハウスでもいいんだけどね。


[SETLIST]
01. DREAM IS OVER
02. FOREVER YOUNG
03. I WANT YOU(新曲)
04. 風に別れを
 [MC]
05. 生まれてきた意味 ~ MANNISH BOY
06. あたたかい僕の部屋
07. 意思
 [MC]
08. 大人だから夢を見る(新曲)
09. きれいな水
10. カプセル
 [MC]
11. MUSIC
12. Hey!みんな元気かい?
13. EVERYBODY NEEDS SOMEBODY NOW
14. LIFE
 [ENCORE]
15. 生ゴミROCK(新曲)
16. BEHIND
17. どか~ん



▼YO-KING『愛とロックンロール』
(amazon:国内盤CD

投稿: 2003 02 21 01:04 午後 [2003年のライブ, YO-KING] | 固定リンク